ホーム > 広報・お知らせ > 広報 > 茨城県広報コンクール > 令和2年茨城県広報コンクール審査結果 > 令和3年茨城県広報コンクール講評「広報写真部門(一枚)」
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更新日:2022年2月18日
この度は、「特選」という名誉ある賞を頂戴しとても光栄に思います。このような功績を残せたことは、広報担当になって4年間、常により良い結果が生まれるように導いてくださった多くの先輩や上司のお陰であると身に染みて感じております。
広報担当になるまではカメラの知識は0に等しかったのですが、取材を重ねるたびに写真を撮ることが好きになっていきました。写真は、動画や記事と違い、言葉での表現ができない記録媒体です。撮影するときは、被写体をきれいに撮りたい、おしゃれな構図を意識して撮りたいと思うことはもちろんですが、いつしか写真を通して被写体の思いを伝えたいと思うようになりました。
今回賞をいただいた作品は、広報特集で取材させていただいた、認知症を患っている奥様と旦那様が被写体でした。15年間奥様の介護に携わり、認知症の快復に向けて日々努力してきた旦那様。奥様が車イスから立ち上がり、胸に手を当てて心の温もりを感じ取っているようなしぐさをみせると、自然と旦那様の顔に笑みが溢れました。長年寄り添ったお二人の気持ちが通じ合っていることが伝わる瞬間を捉えた一枚です。
これからも市民の思いを写真に残し、若い世代がますますこのまちを好きになってくれるような広報紙を作っていきたいです。
漠然と「良い写真とは?」と考えてしまうと、様々な意見があり答えを出すのは難しくなります。広報写真としては、市民に広く報(しら)せるという目的に対してどれだけ効果的かが評価のポイントなので、単純に「きれい」とか「上手い」という観点とはやや異なります。また前提条件として広報する価値が高い内容であること重要です。写真映えはしなくとも是非知らせたい題材であれば、どのように撮れば目を引く写真になるかを工夫する必要もあります。
●特選 古河市「広報古河」9月号 表紙
認知症と介護について取り上げた特集ページに連動し、認知症の妻と介護する夫の姿を撮影しています。難しい題材ですが、男性の笑顔をとらえて心の通った素晴らしい写真になりました。老後に不安を抱く現代の日本人にとって、この夫婦の姿は大きな希望を与えてくれます。
●準特選 桜川市「広報さくらがわ」6月1日号 表紙
医療従事者の重責と過酷な労働環境が注目される中で、あえて看護師の道を選んで戴帽式に臨む少女の横顔です。その決心の重大さと幼く見える表情のギャップが心を打ちます。戴帽式は毎年行われる行事ですが、コロナ禍の今だからこそ、その深い意味を再認識できたように思います。
●入選 那珂市 「広報なか」8月25日号 表紙
浴衣と甚平の姉弟。手作りのお面(?)を付けた明るい笑顔でたくさんの市民を笑顔にしたことでしょう。取材に訪れたヒマワリ畑で偶然に出会った市民だそうです。入念に計画してものにする力作もありますが、このようにたまたま出会った幸運を見逃さなかったからこそ撮れる傑作もあります。柔軟な対応力の賜物です。
●入選 つくばみらい市「広報つくばみらい」6月1日号 表紙
ワクチン接種の特集に繋げる表紙です。あえて注射器をぼかし「なんだろう? ワクチンかな」と興味を引き付けるなど、狙いとしては大変すばらしいと思います。だからこそビシッと目にピントが合った写真が欲しかったところですが、少しぼやけてしまったのが惜しまれます。
●入選 鹿嶋市「広報かしま」9月号 2・3ページ
オリンピックのサッカー競技を観戦するため会場に向かう小学生たち。背景にはカシマスタジアムの屋根とTOKYO2020と書かれた大きなボードがありワクワクとドキドキが伝わってきます。見開きで大きく使うことでダイナミックな写真の魅力を生かしています。
本年度もコロナの影響で活動が制約を受ける中、人との関わりや医療をテーマとした力作が多かったと思います。
【一枚写真部門】
特選の「広報古河」9月号は、重くなってしまう介護のテーマですが夫婦愛を強く感じる優しい笑顔の瞬間を捉えていました。一緒に生きていくんだというお気持ちが感じられる素敵な写真で表現しています。
準特選「広報さくらがわ」6月1日号は、看護科生徒さんの戴帽式での医療へ進路をみつけた真剣な横顔が印象的です。フレッシュな印象で希望も与えてくれます。
入選「広報なか」8月25日号は、こどもの笑顔が明るい気持ちにしてくれ、ひまわり色の紙面とマッチしています。
入選「広報つくばみらい」6月1日号は、本年度を象徴するワクチン接種の一コマをぐっと寄りの写真で表現しインパクトがありました。
入選「広報かしま」9月号は、子供たちのオリンピックの思い出の一コマを上手く捉えています。一生記憶として残るでしょう。
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