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更新日:2022年2月18日

令和3年茨城県広報コンクール特選受賞感想文・講評「ウェブサイト部門」

感想:「市民目線」をモットーに
つくばみらい市 市長公室
秘書広報課 主事 関荘樹

 

  この度は、ウェブサイト部門の特選にご選出いただき、ありがとうございます。

  以前の当市のホームページはページ数が多く、構造が複雑であったため、市民の皆さんから「どこに知りたい情報があるのか分かりにくい」とのご意見が多く寄せられていました。市民の皆さんが知りたい情報を分かりやすく伝えることは、自治体広報の重要な役割であり、市民の皆さんの暮らしやすさの向上に繫がると考えています。そのため、「市民目線」をモットーに、ホームページのリニューアルを実施しました。

  デザイン面では、市民の皆さんが知りたい情報をトップページに大きく表示し、さらにカテゴリ数を8個から16個に増やすことで、より少ないクリック数で目的のページにたどり着けるようにしました。また、スマートフォンでの利用者が年々増加している事から、利用しているデバイスによって、最適なデザインでページを自動表示するようにしました。

 機能面では、チャットボットを導入し、市ホームページの検索機能を充実したほか、街中で気づいた道路や防犯灯などの異常を簡単に報告できる「道路・公園・防犯灯などの異常通報システム」を構築し、市民と行政が共にまちづくりを進められる仕組みを作りました。

 リニューアル後には「とても見やすくなった」や「チャットボットが色々教えてくれて便利」といった市民の皆さんのご意見が多く寄せられるようになり、リニューアルの効果を実感しています。今回の受賞を励みにして、これからも「市民目線」をモットーに、市民に寄り添うホームページ運営を心掛けていきます。

 

講評:宝塚大学東京メディア芸術学部
   准教授 中村泰之

 

 2021年度の特選はつくばみらい市、準特選は笠間市、入選は大洗町、守谷市、龍ケ崎市、かすみがうら市となった。この他の自治体も独自の工夫を凝らすなどしてデザインされており、年々レベルが上がっていることを実感している。正直コンクールとして差をつけることが難しくなりつつあるが、喜ばしいことである。

 選出された自治体ウェブサイトはそれぞれに独自の取り組みが見られる。つくばみらい市では「道路・公園・防犯灯などの異常通報システム」の取り組みが特徴的である。どの自治体も「お問合せ」などから様々な連絡をすることが可能だが、場所や写真と共に通報できるシステムとしてパッケージ化されている。また、対応状況も随時更新され、住民も安心できる。自治体が全てをチェックして周るのは時間がかかるので、住民の協力を得て環境整備に取り組むことは効率化という面からも住民のまちづくりへの参加意識の醸成という意味でも良い結果をもたらすのではないか。

 多くの自治体ではアクセス解析を活用して「よく利用されるページ」などの情報をトップページに掲載している。検索機能とセットでレイアウトすると効果的である。この取り組みは公聴機能の活用として継続していただきたいが、さらに一歩解析を進めて、住民が求める情報を再構築することも重要である。かすみがうら市では、「ごみ分別辞典」というページを作成している。ゴミ分別・回収に関するページは必ずどの自治体にもあるものだが、おそらくアクセスが多いことからより詳細で検索性の高いページに再構築したのであろう。アクセス解析からは住民や訪れる人がどのような情報を望んでいるのかを読み取ることができるので、ぜひ活用していただきたい。

 今年の審査で印象的だったのは、多くの自治体でスマートフォン対応を強化していることであった。もはやスマートフォンからのアクセスの方が多い状況なので自然な流れといえるが、そこで重要となるのが情報の取捨選択である。PCに比べるとどうしても画面が小さく縦スクロールせざるを得ないので、どこにどの情報を置くかがアクセシビリティにとって非常に重要となる。最近ではテキストの視認性も重要視されており、WebフォントとしてUD(ユニバーサルデザイン)フォントを導入する自治体も全国で増えているようである。Webの技術は日進月歩なので、リニューアルの際に取り組めるようリサーチを続けることが重要である。

 

講評:有限会社ユニバーサルワークス
   代表取締役 清家順

 

 本年度は審査基準の変更がなされた。昨年度まで8つの審査観点のすべてを10点満点としていたところ、今年度は「企画・目的」「広報機能」「構成・表現」「操作性・検索性」の4観点を10点満点とし、残りの4観点を5点満点とされたのだ。進化の早いウェブメディアにおいて、独創性や新規性は大事ではあるが、利用者の意向や閲覧環境の実情とかけ離れた独りよがりな変化は、効果的な広報に必ずしも寄与しない。今回の審査基準見直しによって、本来ウェブメディアが有する特性を意図を持って着実に表現することができたか、そこに重きを置いた審査結果になったのではないかと思う。合わせて、全国広報コンクールの審査手法に近づくことができたのではないかと感じている。

 特選のつくばみらい市は、伝えるための表現技術の高さが光った。目を引くためのビジュアルやネーミング、わかりやすさ向上のための適切な省略や言い回し、それら一つ一つへの配慮を丁寧に積み上げ、伝えよう、伝えるべきという思いをコンテンツに昇華している点を評価した。個別の情報を単位とする掲載・削除の管理はCMSにより容易に実現できる時代である。CMSの高機能化が進む中においては、必要以上に機能を前面に押し出したウェブサイトになってしまい、意図や意義の見えない文字列が画面を埋め尽くしかねないが、つくばみらい市は、機能を巧みに用いつつも、主役はあくまでもコンテンツであることを力強く表現できている点において、一歩抜きんでた広報力を備えていたように感じる。

 今回の審査対象には同一のCMSを用いているウェブサイトが多く見られ、定型と思われる類似コンテンツも散見された。すべてにオリジナリティが必要であるとは思わないが、審査を通じて、初期値のまま操作しても思い通りの結果が得られない経験が何度もあったのは残念だ。利用者に伝わるための第一歩として「思ったとおり動く」ことをまず確認していただきたい。

 

  

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