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更新日:2014年5月29日

知事定例記者会見における発言要旨140529

この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

(作成:広報広聴課)
平成26年5月29日(木曜日)
11時15分~11時32分 会見室

 大飯原発3,4号機に対する福井地裁が運転差し止めを命じた判決について

読売(幹事社):幹事社の読売新聞です。幹事社から1点,質問させていただきます。先日,関西電力の大飯原発3,4号機の差し止めを求めた訴訟で,福井地裁から差し止めを命じる判決が出されましたが,この判決についての感想をお聞かせください。
また,東海第二発電所でも同様の訴訟がありますが,与える影響など考えられるものがありましたら教えてください。

知事:事業者側にとっては大変厳しい判決になったので,ある意味,びっくりしているような面はございます。
ただ,司法の判断でございますので,私のほうではコメントは差し控えたいと思います。まだ控訴中ということでもありますので,これからいろいろな議論がさらになされていくのではないかと思います。
東海第二発電所の訴訟についてどう影響するか,これはちょっとわかりません。

読売(幹事社):そうすると,特に,東海第二発電所の訴訟への対応というのは今までどおりになりますか。

知事:そうですね。裁判は1件1件別なものでありますし,また,裁判官も違う,裁判所も違うということですから,影響するのかどうかということについては,上級審の判断ではないので,私どもとしてはそんなにないだろうと思っております。

読売(幹事社):ありがとうございます。各社,質問ありましたらお願いします。

 規制改革会議での農協改革について

茨城:現在,政府の規制改革会議で,農業・農協の改革の議論がされており,先日,この中で,中央会の制度の廃止,あるいは企業の農地所有が可能になるといった改革案が出されていますが,この農協改革の議論について,知事はどのようなお考えでいらっしゃいますか。

知事:私自身としては,これから人口減少が急激に進んでいく中で,農業をどうやって守っていくのか,食料安全保障をどうやって確保していくのかという問題もありますし,農村を維持していくという問題もある。あるいは,農村における伝統文化を伝承していくといった面もある。さらには,環境保全という面もある。農業をどうしていくかということは極めて大きな課題だろうと思っております。
そういう中で,例えば,全農の株式会社化などいろいろ言われておりますが,私どもが,農協と一緒にやっているもので,例えば,地産地消といったようなこともございます。こうしたことについて,株式会社化などされたときにうまくいくのかといったこともありますし,あるいは,例えば,原子力事故のときの損害賠償といったことについても,農協という組織があったからうまくいったのではないかと思っております。
さらに,郵便業務がユニバーサルサービスとして位置づけられて,全体の中で(採算ベースに乗らないような所でも)維持していく。例えば,郵便の山間部への配達というのは,資本の論理からいったら,すぐやめられてしまうようなことですが,そういった面でも,これから地域社会を維持していくために,農協,あるいは郵便局,あるいは生協,社会福祉協議会といったものが果たしていく役割というのは大変大きなものがあるのではないかと思っておりまして,そうした点で,今回,ある程度一定の方向を出されつつあるところではございますが,もっともっと慎重に議論していくことが必要ではないかと思っております。
特に,委員の中に,現場で農業をやってこられた人がいないという状況にもございますので,当事者も入れた上で,当事者からも十分説明を聞いた上で議論をしていくべきではないかと思っております。

茨城:今,知事からご発言がありましたのは,現場の農業経験者の委員がいらっしゃらないということですが,こういった改革案については自民党からも反発が出たりしております。中央会制度そのものが変わる可能性については,知事はどのように考えていますか。農協制度というものは,ある意味,これまで大変大きな役割を果たしてきたわけでありますので,これを変えるということは,日本の農業をどうするのかということにもつながっていくと思っております。そのためにやっていることだとは思いますけれども,もう少し慎重な議論,当事者の意見も加味しながら結論を得ていくことがいいのではないかと思っております。

知事:

茨城:ありがとうございました。

知事:例えば,常陸牛も2,220頭だったのが,10年ちょっとで,今,8,000頭まで増やしていますが,こうしたことなども県が全農と一緒にやってきたからできたわけでして,最初の段階でやっていたことを,では株式会社でできるかというと(採算を考えると)なかなかできないと思います。
そういった点で,全農とか農協の果たした役割というものは相当大きいものがあるのではないかと思っています。

 地方自治法の改正について

産経:地方自治法の改正についてお伺いしたいと思います。先日,地方自治法が改正されまして,中核市の要件が人口30万人から20万人に引き下げられたり,簡単な手続きで複数の自治体が住民サービスの提供を分担できるなど改正されたと伺っております。基本的には市町村の問題と思いますが,県として,何らかの取り組みや,また市町村へ何らかの働きかけをこれから行っていくというようなことはありますでしょうか。

知事:私どものほうから働きかけを行うということは当面は考えておりません。あくまでこういった地方自治法の改正がなされたという状況を踏まえて,各市町村が議論をしていくべきだろうと思っております。
中核市の要件が緩和されるということにつきましては,県内でも水戸市とつくば市が該当してくるわけでありますので,そういったところが,これから,より自分たちの行政の範囲を広げられる,住民に身近な形でやっていけるということは大変結構なことではないかなと思っています。
また一方で,広域的な連携ということについては,これも今の人口動態を見てみますと,真剣に取り組んでいかなければいけない問題だろうと思いますので,それをやりやすくするということはいいことだと思います。

 ジェトロ茨城貿易情報センターの開所について

読売(幹事社):6月にジェトロ茨城貿易情報センターが開所になりますが,改めて,県としてどういったことを期待されるのかということと,どういうふうに関わっていくのかを教えていただけないでしょうか。

知事:今,どんどんグローバル化が進んでいる中で,企業が海外進出する,しないにかかわらず,国際的な関係というものも自分の仕事の上で真剣に取り組んでいかなければいけない状況になってきております。
そういったことを踏まえて,少しでもお手伝いができないかということでジェトロの貿易情報センターを誘致したところであります。私どもとしては,茨城の所長さんもベトナムにいた方でありまして,東南アジアの情勢に非常に詳しい方ですから,いろいろ貴重なご意見をもらえるのではないかと思っております。
また,農業関係などにつきましても,これから6次産業化,あるいは,輸出といったことが今後の農業を維持していくための極めて大きなポイントになってきます。農業へ若い人たちが参入してくるといったことを奨励するためにも,輸出などを行って,儲かる農業を実現していけるというのは大変すばらしいことではないかと思っております。
私どもとしては,一緒になって,精いっぱい,商工業,農業等々,あるいはまた,一般的な交流の面でも,世界に開かれたいばらきというものを実現できるように努力していきたいと思います。

 国営ひたち海浜公園の放射線測定の概要について

東京:先日,国営ひたち海浜公園の一部から高放射線量の場所が確認されたことについてお聞きします。福島第一原発事故から3年以上が経過して高線量地が確認されることについての知事の感想と,国営ひたち海浜公園は,最近,利用者数も増えてきて,ゴールデンウィークには1日当たりの入園者数が過去最高を更新しましたが,福島の原発事故以前の利用者数に戻りつつあるなかで,利用者には乳幼児も多く,かなり打撃になるのではないかという懸念もあるのですが,どのようにお考えでしょうか。

知事:ひたち海浜公園では,毎月37か所で定期測定をやってきていたようであります。5月7日には出ていなかったそうでありますが,月刊誌「DAYS JAPAN」に記事が出たということも踏まえて,再度測定をして,その結果,線量が高かったところを立入禁止にしたということであります。我々としては,これからも,より綿密な測定を行って,入園者に不安を与えないようにしてもらいたいと思っております。
なぜ,今出てきたのかということについては,はっきりした原因はまだ聞いておりませんが,松の木の根元のあたりが多いのではないかという話もあります。例えば,森林全般について木に付着したものがどうなっていくかなど,いろいろな課題がまだあるのだろうと思います。
そういう点で,先ほど申し上げましたように,子どもさんや大勢の人が集まるところは,綿密な測定が必要なのではないかと思っております。
我々としても,そういった点で,ひたち海浜公園と話をしていきたいと思います。

東京:最高で0.7マイクロシーベルトパーアワーということなのですが,公園の隣接地には阿字ヶ浦や,平磯,大洗の海水浴場があったり,東海第二発電所に近いほうにも日立に海水浴場があったり,海開きが近いところです。それと,勝田には農地もあって,那珂湊には漁港があって,さらに東海には原発があるところです。今後の風評被害も懸念されると思うのですが,県として,風評被害の払拭はどのようにされていきますか。

知事:我々としては,徹底した検査に尽きるわけであります。ただ,今回のものについては極めて限られた場所でありますから,大きな風評被害につながっていくとは思っておりません。ただ,海水浴の入込客数に関して言えば,原発事故の前と比べると極めて低い水準に留まっていますので,こういったことについては,例えば,近県に本県の海水浴場のPRをする等々のことをやっていきたいと思っています。そのときには,もちろん,今お尋ねのような疑問が出るかもしれませんから,それについてはきちんと答えられるような水質検査,あるいはまた,砂浜の検査をやっていきたいと思っています。もちろん,食料関係についても,これまでもずっとやってきておりますが,これも徹底した検査をやって,疑わしいものは出さないという方向でいくことになると思います。

東京:海水浴場の検査を強化したり,回数を増やしたりということでしょうか。

知事:例えば,ひたち海浜公園の中の場所が,それが全部なのかどうかわかりませんが,聞くところによると,松の木の下のところが重点的に出ているとかいうこともありますので,ほかのところに何らかの影響があるというふうには考えにくいのですが,例年のペースで海水浴場の水質,あるいはまた砂浜の検査をやっていきたいと思います。

東京:国営ひたち海浜公園は国土交通省が所管ですが,県が独自で立ち入り調査をしたり,国土交通省に対して,線量率の測定などもうちょっと徹底してやってほしいというような申し入れをされる考えはありますでしょうか。

知事:今のところ,海浜公園側で対応していて,原因究明なども行っていると思いますので,それを待ちたいと思います。

読売(幹事社):他になければ,この辺で終わりにします。ありがとうございました。

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