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更新日:2015年3月23日

知事定例記者会見における発言要旨141204

この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

(作成:広報広聴課)
平成26年12月4日(木曜日)
11時17分~11時36分 会見室

 衆議院総選挙について

日経(幹事社):幹事社の日経新聞です。まず,2日に公示された衆院選についてお伺いさせていただきます。先日,全国知事会のほうから,各政党の公約について評価結果の発表等がありましたが,改めて,各政党の出揃った公約をみたご感想,ご意見,どういった点を評価するかをお伺いできますでしょうか。

知事:全国知事会(の政権公約評価の特別委員会)のほうでは16道府県知事により一応意見をまとめたようでありますが,その中には,実は,防衛・外交などが評価対象から抜かれていたり,エネルギー・原発政策といったものも詳しくは聞かれていないといったこともあって,各政党の公約への評価結果がそんなには違わないのではないかなという感じをしております。
地方創生ということであれば,誰でも地域の活気を取り戻したい,元気を取り戻したいという方向については異存はないでしょう。また,デフレ脱却についても自民党さんが盛んに言っていますが,民主党さんだって異存があるわけがないし,また,格差社会の是正については民主党さんが盛んに言っていますが,これも自民党さんだって異存があるわけがないということで,政権公約評価の委員会で評価した項目については各政党にそんなに大きな差はないのではないかなと思っております。そのほかの項目についてそれぞれの地域の方たちがどう考えるかということが大きな課題になってくるのかなと思っております。
私個人の意見は,どちらかの党を推すとかいう形になるといけませんので,それについては控えさせていただきたいと思います。

日経(幹事社):各政党でそれほど大きな差が見られないということなのですが。

知事:いや,政権公約評価の委員会で検討した項目についてはそんなに大きな差はないのではないかということであって,先ほど申し上げました外交・防衛,原子力政策といった点についてはいろいろ差はあるのかなと思っております。

日経(幹事社):そういった公約を踏まえた上で,今回の衆院選は,知事から見て,どういった点が争点になっていくと見られているか,お伺いしてもよろしいでしょうか。

知事:デフレ脱却,経済政策,これは間違いなく大きな争点であろうと思っております。ただ,デフレ脱却については,それぞれの党が,同じように,今のままでいいとは思っていないことは確かなのでありまして,方向が違っているということはないと思います。
また,地方創生についても,今のまま,消滅可能性都市が茨城県だけで18もあるという状況では困ると思っていて,そのために,東京一極集中を少しでも和らげることができないかといった方向については,東京の方を除けばほとんどの人がそのように思っているのではないかと思います。
ただ,これから地方創生といったときに,日本全体で人口減少が続いていく中で,それぞれの地域が頑張って活性化に努めていくわけです。しかし人口の観点でみれば,ゼロサム社会の中での人口移動でありますから,それをどのようにしてパイを大きくしていく方向に変えていけるか,成長戦略の中で人口問題なども少しは解決する方策が出てくるのか。そうしたことが本当は課題なのだろうと思っています。
地方創生,地方創生とだけ言われても,これまでも地域間競争ということでみんな頑張ってきています。それをどういう形で国として地方創生という看板を掲げて,パイを大きくして,ほとんどの地域が今より活力が増したという方向に持っていけるのかが課題だろうと思っています。

日経(幹事社):また,今回の選挙なのですが,例年に比べると,非常に準備期間の短い選挙戦になったと思うのですが,立候補者のほうも準備不足という点であったり,国民にとってもじっくり選択する期間が限られてくるといった点について,どういった問題をお考えでしょうか。

知事:確かにそのような問題はあると思います。ただ,そうしたことも前提にした上で今の解散制度というものができているわけですので,各政党,あるいはまた,投票する側もきちんと対応していかなくてはいけないのだろうと思っています。

日経(幹事社):幹事社からは以上です。他にあればお願いします。

 常陸太田市内の不法投棄事案について

共同:今から3年ほど前に,常陸太田市内で大量の産廃が捨てられていた関係についてお伺いしたいと思います。この場所については,常陸太田市の町屋町の山林の中であるのですが,大体2011年ごろから産廃業者らが不法投棄を繰り返しておりまして,実際に逮捕者も出て,裁判も進んでおります。民間の調査会社によりますと,昨年の調査で,基準値を超える六価クロムですとかフッ素,ヒ素などが検出されています。これに対して,知事のお考えと,県がどう対応されていくかについてお伺いしたいと思います。

知事:我々,平成23年11月に最初の通報を受け,それからすぐに警察あるいは常陸太田市といっしょになって,特に通報者が心配しておられた放射線量についてはしっかりとした検査をして,通報者の方にも安心をしていただいているところであります。
それから,例えば,硫酸ピッチが放置されているという通報もありましたが,これも現地を確認して,硫酸ピッチではない旨をしっかり見てきているところであります。
地権者が依頼した民間調査会社で,六価クロムや鉛,ヒ素を検出という報道については,我々としては速やかに地権者へ民間調査会社の分析データの提供依頼を行いました。不法投棄物周辺の土壌等の検査及び今まで確認した以外にドラム缶があれば硫酸ピッチの調査を実施し,事実確認を行っていくつもりであります。しかしその後,残念ながら,地権者さんからデータをもらえていない状況にあります。
こういったことも踏まえながら,今後,より積極的に関与していきたいと思いますが,捜査が継続している,あるいは公判中であるといったことから,証拠保全の必要性があるとも言われておりましたので,撤去指導を控えておりました。今後,捜査に影響がないものについては,行為者に対して撤去指導を行っていきたいと思っております。3件のうち1件は既に撤去されております。

共同:先ほど,硫酸ピッチ等は確認されていないというご発言だったと思うのですが,これは先月の26日に現場調査を行ったときの検査結果を指していると思われますが,ただ,元管理人の男は,産廃を捨てた業者らが産廃の上1メートルほど残土を被せたと言っておりまして,その地上にあるものだけではなく,むしろ地下に埋まっているものに硫酸ピッチのドラム缶があると訴えられています。その地下についての調査というのはされていらっしゃるのでしょうか。

知事:そこまで詳しくは知っておりませんが,地権者の方は,裁判の起訴事実が実態と異なっているため現場保全の必要があるという意向で,不法投棄をした行為者から撤去したい旨の申し出を受けておりますが,地権者が申し出の受諾を見合わせている状況にあります。

共同:現場保全ということは,昨年の2月に当事者が逮捕されているのですが,当初,2011年ごろから通報は行われていたが,約2年間にわたって対応がとられていなかったのですが,これについては理由をお聞かせください。

知事:例えば,我々のほうでも,多数の車両が出入しているということも聞きましたので,監視カメラなども設置いたしましたが,そういった事実がないということで撤去をしておりますし,また,その後の状況については,今申し上げましたように,公判中,捜査中といったようなこともあって撤去指導を控えてきた状況にあります。
これから捜査の進展を見ながら,捜査に支障がない範囲で撤去指導を行っていきたいと考えております。

共同:2013年に,一度,現場で被害者の方が3人の男を取り押さえまして警察と県に通報しております。その後では,県と警察については,その3人の男を,現場でごみを積んだトラックは,特に逮捕であるとか,そういう措置をすることなく帰していまして,その1年後に再度逮捕するということになっておりまして,その被告の男も,最初のときに逮捕されなかったから捨て続けたというような発言を裁判の中でしております。県としては対応が遅れたのではないかなという印象があるのですが,その点についてはいかがでしょうか。

知事:捜査関係については,警察に聞いていただかないと私どもはわかりませんが,環境省から県に連絡が来たときに,県は,「通報者と思われる方と接触して,その方と一緒に現地にも行っているが,廃棄物が埋まっているという具体的な証拠を示すことはなく,それを求めると声を荒げるなどの状況であり,事実確認ができない。」と環境省に回答をしているところでありまして,そういった状況を踏まえながら対応してきたところです。 

共同:わかりました。今後の対応になると思うのですが,千葉県は,この数年,産業廃棄物の摘発についてかなり本格的に乗り出した関係で,全国ワーストであった産廃投棄量をかなり減らしてきております。茨城県は,どちらかというと,千葉県に捨てられなかったものが茨城県にシフトしつつあるという状況もありまして,茨城県は全国ワースト2位の残存産廃投棄量という被害を受けている県でありまして,今後,東京五輪とかリニアモーターカー,あと震災復興の中で,残土などが大量に出てくる中で,かなりターゲットとなってしまうおそれのあるところであるのですが,今後,大きな方針として,産廃について取り締まっていくなど,そういう方針は何かありますでしょうか。

知事:従来から,例えば,県境には,産業廃棄物を持ち込ませないような看板を設置したりなど,いろいろ取り組んできているところでありまして,これからも十分目を光らせていきたいと思っております。

共同:では,従来どおり対応されていくということですね。

知事:従来も一生懸命やってきていますので,一生懸命を継続するということです。

共同:わかりました。ありがとうございます。

 常磐線の新特急料金について

茨城:JR常磐線の新特急料金についてお伺いします。先日,県は,新特急料金について,来年3月に廃止が予定されている回数券,定期券用月間料金券という定期券が廃止されるのを受けて,これまでよりも利用者の負担が大きくなるということで,JR東日本に要請をしておりますが,まず,料金の改定について,知事はどのようにお考えになるでしょうか。

知事:JR東日本では,自由席を廃止して指定席にするので本来の料金のあり方だという説明をされているのですが,現実問題として,こちらから東京へ通勤,通学している人にとっては負担が倍近くになるということで,これから通勤,通学を続けるのが困難な状況になってしまうのではないかと考えています。
そういったことも考えて,何とか善処いただきたい。特に,宇都宮から上野へ新幹線で行くよりも水戸から常磐線特急で行ったほうが料金が高くなってしまう。そういった状況などは一般の方たちには理解してもらえないのではないかということも含めて,JR東日本には強く再考をお願いしているところであります。

茨城:それにつきまして,水戸市さんなど駅所在地の6市村が,来週,また要望に行くということなのですが,県は11月28日に要請されましたが,それについてJRから今の段階で何か対応とかありますか。

知事:対応についてはっきりした形で返事としてはもらっておりません。ただ,この間もJR東日本の水戸支社長にお会いしましたので,この問題について何とか解決策を探して欲しいということを強くお願いしております。要請については日程の都合で副知事に行ってもらい,JR東日本の実質上の責任者にお願いをしてきたところでありますが,水戸支社長からは,知事の意向として,社長にしっかり伝えてありますという話をいただきました。これからさらに市町村などが働きかけることによって,いい結果が出されればと思っております。

茨城:この件について最後にお聞きしたいのですが,上野東京ラインが来年3月に開通して,JRさんとしては,本数乗り入れの確定には,これからも利用促進が前提になるというスタンスをずっととっています。今回のように,料金が上がって利用促進しろというのは矛盾しているような気がするのですが,その辺のJRさんの姿勢について知事はどのようにお考えですか。

知事:我々も,特急料金が水戸などから東京へ行くときには特に負担が多くなるものですから,その点については十分考慮すべきじゃないかと思っておりますが,それぞれの駅によって状況が違っていますので,必ずしも全体として利用促進と反対を向いているかというと,そうも言えない面もあるということで,できるだけ全体的にもっともっと利用促進に向けた態勢を作って欲しいなということをお願いしているところです。我々も協力していきたいと思っています。

 県議会選挙について

共同:5日に県議選が告示されますが,昨年は知事選の際に応援してくださった県議さんたちもいらっしゃると思いますが,その方々の応援に立つご予定はあるでしょうか。

知事:一般的に,今,応援に立つという形で方針を決めているわけではございませんで,これからの選挙戦の中でどういった状況になっていくかなども踏まえながら考えていきたいと思います。原則的には,個別に深くは立ち入らないことになると思います。

日経(幹事社):そのほかよろしいでしょうか。ありがとうございました。

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