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更新日:2000年7月24日
皆さんは,「エンジェル係数」という言葉を聞いたことがありますか。
これは,よく耳にするエンゲル係数(=消費支出に対する食料費の割合)とは違い,平成元年に,ある証券会社が「家計と子育て費用調査」を開始した際に初めて用いた言葉で,消費支出に占める子どもの養育費の割合を表したものです。
では,全国消費実態調査の結果から,本県のエンジェル係数をみてみましょう。
グラフが示すとおり,昭和54年には2.2%だったものが,平成6年では1.5%となり,年々減少傾向を示しています。
我が国では世界でも例をみない速さで少子化が進行しています。
本県においても,1年間に生まれる子供の数が昭和54年には約37,000人であったものが,18年後の平成9年には約28,000人にまで減少しています。
このことがエンジェル係数を下げている理由のひとつといえるでしょう。
ところで,0~4歳児1人当たりの養育費(養育費を0~4歳児人口で割った値)を,昭和54年の値を100として指数に換算してみると,平成6年には161.2と約1.6倍にもなっています。
さらに,養育費の内訳をみると,昭和54年当時に比べ子供用洋服や幼稚園・保育所費用が増加しています。
以上のことから,子供の数は減少した反面,一人の子供に費やす消費支出額は逆に増えていることがわかります。
また,このエンジェル係数は,子供の有無に関係なく2人以上の一般世帯の消費支出で養育費を割っているため,実際に子供を持つ家庭だけを考えると,さらに負担が大きくなっているものと思われます。
高級子供服や幼児向け教材など子供を取り巻くエンジェル市場に,今熱い注目が集まるのもうなずける結果となっています。
生活費を切り詰めても子供には,人並み,又はそれ以上のことをしてあげたいと思う親心なのでしょうか。
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