ホーム > 健康・医療・福祉 > 健康 > 健康づくり・病気予防 > 衛生研究所 > 公衆衛生情報トピックス > カンピロバクターによる食中毒に注意しましょう

ページ番号:73135

更新日:2025年8月18日

ここから本文です。

カンピロバクターによる食中毒に注意しましょう

カンピロバクターの特徴

カンピロバクターは、ニワトリやウシ等の家畜や野生動物など多くの動物が保菌しており、例年、飲食店や施設、ご家庭で、生の鶏肉や加熱不十分な鶏料理、鶏肉や調理器具の不適切な取扱いにより二次汚染された食品を原因とした食中毒が多発しています。また、不十分な殺菌による湧き水等を使用した食中毒も発生しています。

カンピロバクターは、ヒトや動物の腸管内でしか増殖しないことや、乾燥に弱く加熱により死滅することが知られています。

鳥レバー喫食で食中毒になるイラスト

カンピロバクターによる食中毒の症状

潜伏期間は、多くの場合1~7日と比較的長い傾向にあります。

カンピロバクターに感染すると下痢、腹痛、発熱、悪心・嘔吐などの症状を呈し、多くの患者は1週間ほどで治癒します。死亡例や重篤例はまれですが、カンピロバクターに感染後、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こすギラン・バレー症候群を発症する可能性もあります。

カンピロバクターによる食中毒の発生状況

カンピロバクターによる食中毒は、少量の菌数でも発症するリスクがあります。近年、細菌性食中毒の中では発生件数が最も多く、毎年数百から数千人もの人が発症しており、1年を通して発生しています。

全国の過去5年間におけるカンピロバクター食中毒の発生状況

全国の過去5年間におけるカンピロバクター食中毒の発生状況

厚生労働省HP カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)より引用

*令和5年は『湧水を使用した食事(流しそうめん)』で集団事例(患者総数892名)があった為、例年より多くなっています。
原因施設(飲食店)のカンピロバクター食中毒事件の月別発生状況
原因施設(飲食店)のカンピロバクター食中毒事件の月別発生状況
厚生労働省「令和6年食中毒発生状況の概要」より引用

カンピロバクターによる食中毒の防止策

生や十分に加熱されていない鶏肉を食べることは避けましょう。カンピロバクターによる食中毒を防ぐために、肉は中心部を75℃以上で1分間以上加熱(中心部が白くなっていることを確認)しましょう。

また、二次汚染を防止するために食肉を取り扱った後は手や食肉を扱った器具(包丁・まな板)を十分に洗いましょう。

食肉を保存するときはラップやポリ袋を使用し、肉汁が漏れないようにしましょう。

食肉を十分に焼くイラスト 保存にはラップで汁が零れないように

当所における取り組み

当所では、食中毒の予防や原因を究明するための検査を行っています。

  • 認定小規模食鳥処理場や市販されている食肉の衛生試験検査
  • 食中毒事例の原因究明の検査や調査研究
  • カンピロバクターの分子疫学解析(大規模な食中毒事例発生時)など

衛生研究所での取り込みイラスト

参考

カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)|厚生労働省(外部サイトへリンク)

このページに関するお問い合わせ

保健医療部衛生研究所細菌部

〒310-0852 茨城県水戸市笠原町993-2

電話番号:029-241-6652

FAX番号:029-243-9550

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

質問:このページは見つけやすかったですか?

PAGE TOP