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更新日:2017年3月29日

大子町を面白がるための窓口。NPO法人まちの研究室の皆さんに大子町で起こっているあれやこれ!聞いてみました。

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インタビュー

一口に地方や田舎と言っても、開発された新興住宅地が立ち並び大型スーパーがあるような郊外型もあるし、雄大な自然が残り、町の中心部の商店街はまるでタイムスリップしたかのような雰囲気を残している場所もあります。茨城県北にある大子町は間違いなく後者にあたる町でしょう。そんな大子町に、昨年誕生したシェアオフィスがdaigo frontです。そのdaigo frontの運営団体が大子町の活性化を図るために様々な活動をされているNPO法人まちの研究室(以下まちけん)。今回まちけんのメンバーで、空き店舗になっていた古い商店をリノベーションしたカフェdaigo cafeやゲストハウスdaigo houseを運営されている笠井さん、まちけん事務局長でありdaigo front常設スタッフの齋藤さん、クラフト市丘の上のマルシェを企画運営されている木村さんの3名にお話しを聞きました。

笠井英雄さん

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とにかく大子町の活性化のために様々な企画をされている、まちけんの中でハード面を担当するのが笠井さん。空き店舗になっていた古い商店をリノベーションして作りあげた、ご自身が運営されている大子町の中心商店街地区にあるdaigo cafeにてお話しを聞きました。

(笠井さん)
以前はサラリーマンをしていまして、家業を継ぐために大子町に帰ってきました。そこで10年くらい家業の小さなスーパーを営んでいたのですが、この町の賑わいを取り戻すために他所から人を呼ぶような仕事がしたいなとずっと思っていたんです。だったら宿泊施設かなと思って、ちょうど休業した旅館をお借り出来たので旅館業をしていました。でも、東日本大震災で建物がダメージを受けてしまって、続けれなくなったんです。そこでもう一度自分は何がやりたいかなと考えて、カフェであれば他所から来た人も、地元の人にも喜んで頂けるだろうということでカフェをやろうと。始めるにあたって、何軒か物件の候補があったんですけど、ここが一番ダメージがひどかったんです。古い商店だったんですが、30年使われてなくて。ただ、立地や雰囲気が自分のイメージに一番ぴったり来たので、自ら改修工事もやりながらリノベーションして開業しました。今年で5年目になりますね。それと、daigo houseは以前やっていた旅館業の発想で、元自動車学校の合宿施設を譲り受けて約1年前にオープンしました。

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daigo cafe店舗内の様子。ノスタルジックな雰囲気が時間を忘れさせてくれます。

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大子町の中心商店街にdaigo cafeはあります。外観も非常に味わい深い佇まい。

大子の中心商店街って、大正から昭和初期の建物が今だに残っているところも多く。国指定の有形文化財としての建物が5軒あるんです。今年そこを活用して町主導のアートフェスを開催する予定でして、空き物件を全部調査したんです。どこが使えて、どこが使えないのか。ですのでそういった意味でも、他所から大子町に来て空き物件を活用して何かしたいという方の要望に応える体制は整って来ました。

と、さらっと言う笠井さんですが、そもそも空き物件情報を仕入れるのが難しいことが多い中、こんな好条件ないような気がします。地方商店街を活用して、何かをしたい方は是非一度笠井さんに問い合わせしてみると良いかもしれません。

齋藤真理子さん

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通称daigo frontの女将さん。こと、まちけん事務局長の齋藤さん。最近では新たな肩書きとしてdaigo frontコミニティマネージャーに任命されたようで「コミニティマネージャーと言われても戸惑うばかりですが…」そんな齋藤さんにdaigo frontにてお話しを聞きました。

(齋藤さん)
シェアオフィスとしてスタートして1年経ちまして、最初は横目で見る人も多かったのかなと思いますが、最近はガラガラと扉を開けてくださる方も増えてきて。電車の待ち時間に寄って下さったりとか、徐々にこの町に馴染んできたかなと思います。また、daigo frontは1階をコミニティスペースとしてイベントや普段の集いが出来る場所としています。1階フロアにある大きな什器には足が付いていて、レイアウトが自由に作れるので、イベントスペースとして活用しやすいという声は具体的に利用された方から上がってきています。

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ブックディレクター幅允孝さん率いるBACHが選書を担当

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2階のオフィススペース

実はシェアオフィスを利用してもらう方を増やすために、情報や企画を町外に発信していくことがまだまだ私自身が等身大でイメージを持てない部分があって。でもそこはこれから勉強していかなきゃなと思っています。まずは、場所に縛られず働かれている方達にモデルケースとしてdaigo frontをお試し利用して頂こうかなと、まちけんの皆さんと一緒に協議しています。

木村勝利さん

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前述した笠井さんとは対照的な役割として、まちけんには木村さんがいる。「大子って面白そう、そういった空気感を作りたい」と語る木村さんは間違いなくソフト担当肌。普段大子町の地域密着型の写真館で働き、来場者1万人の大盛況のクラフト市”丘の上のマルシェ”を企画運営されています。齋藤さんに引き続き、daigo frontでお話しを聞きました。

丘の上のマルシェは今年で7年目でして。もともとクラフト市が好きで、大子でもやりたいなと思い、始める前に5年程の準備期間を経てスタートしました。出展者の作家さんには全て自分が会ったり話したりして。やっぱり、今まで大子でやってなかったことをやるのが大事で。チラシ1枚のデザインにしても、イメージが膨らむような内容を作っていかないと。大子って面白いんじゃない?という空気感を作っていきたいんです。

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毎年雰囲気のあるデザインで表現される”丘の上のマルシェ”のフライヤー(木村さんより写真提供)

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木村さんが中心となって企画された古本のイベント”創り手古書市”のフライヤー(木村さんより写真提供)

例えば、県のビジコンがきっかけでご縁が出来たデザイナーの大内さん(ビジコンファイナリスト詳しくは https://kenpoku-creative.com/2017/03/14/bizcon-1/)に地元の農家さんを紹介していて、具体的に商品のパッケージなどをお願いする案件が動き出しています。そうやってつなぎ役をどんどん自分なんかが出来れば良いなと。結構うまくいっている町って、そういう部分がちゃんと機能しているところもあると思うんですよね。

まちけんの皆さんに共通して言えるのは、地方創生や地域活性化という大義名分ありきではなく、それぞれが、ちゃんと楽しんでいるという点。自分達の町を盛り上げたいという想いをベースに、自分達が楽しめることをやっている。大子町に興味を持って外から来る人間にとって、とても頼もしい存在であるし、そのような空気感に共感出来る人は多いのではないでしょうか。ぜひ興味がある方は問い合わせしてみて下さい。

NPO法人まちの研究室 http://machiken-npo.com(外部サイトへリンク)

(Text/Photo: 山根 晋)

 

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