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更新日:2020年5月26日

 

 知事定例記者会見における発言要旨200526

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。 

いばキラ(外部サイトへリンク)

 

公共関与による新産業廃棄物最終処分場整備候補地について

※配布資料(PDF:519KB)

軽症者・無症状者の今後の受入れ体制について

※配布資料(PDF:248KB)

東海第二発電所の再稼働の賛否を問う県民投票条例請求について

新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の解除について

(作成:報道・広聴課)
令和2年5月26日(火
曜日)
11時00分~11時44分 会見室

 公共関与による新産業廃棄物最終処分場整備候補地について

産経(幹事社):幹事社の産経新聞です。よろしくお願いします。今日は知事から発表があるということで,まずは発表の方をお願いします。

知事:本日は,久しぶりにコロナ対策以外のご報告をさせていただきたいと思います。公共関与による新産業廃棄物最終処分場の整備候補地の発表でございます。

整備候補地は,日立市の諏訪町地内でございます。具体的には,日立セメントの太平田鉱山の跡地を候補地として決定いたしました。

 こちらは,エコフロンティアかさまと同様に,管理型最終処分場として,地下に水を浸透させないような遮水構造をもって産業廃棄物の埋め立てをし,発生する汚水は,基準値以下に浄化した後に公共の下水道に流すという形で,非常に環境基準の高い最終処分場にする予定でございます。

 諏訪町に決定した理由としましては,不透水性の岩盤が強固であるということで,地形を活かして安全な施設整備が可能であるというのが1つ目。2つ目として,既にセメントの採掘場として開発された地形をそもそも利用することができるので,生態系への影響が少ない。3つ目の理由として,候補地の敷地の境界から300メートル以内に住居が無いということで,事業所が1戸あるのみで,生活環境への影響も少ない。4つ目として,現処分場のエコフロンティアかさまと同程度の容量が確保されるということで,中長期にわたり安定的な運営が可能であるということでございます。さらに,最後の理由として,浸出水処理については,公共下水道へ放流予定であり,その環境も整っているということでございます。

こちらが日立市諏訪町の候補地に決定したこれまでの経緯でございます。そもそも,最終処分場のエコフロンティアかさまがもう残り6年ぐらいで満杯になってしまうという状況がございます。産業廃棄物の最終処分場は,経済活動の中でも必要不可欠のものでございますので,県関与のしっかりとした後継処分場をつくる必要に迫られていたということでございます。

これまでの決定までの流れでございますが,基本方針を,令和元年,昨年の8月20日に定めまして,公共関与でいく,それから,エコフロンティアかさまの埋め立て終了時を見据えて令和7年度の整備を推進する等の基本方針を策定した後に,有識者会議の中で,3回にわたってスクリーニングをして,最終的に3カ所に候補地を絞った状況でございます。最終的に候補地として残った3つの場所が,日立市の諏訪町以外には,城里町の上古内,それから,常陸太田市の和田町の3カ所です。それぞれ自然環境や経済性など様々な要素を加味しながら3候補地まで絞ったわけでございます。

専門家の先生方にも入っていただいた検討委員会での客観的な選定過程を踏まえて,最終的に,3カ所を選定会議で精査して,それぞれの自然環境への影響であるとか,生活環境への影響,さらには事業効率性を総合的に評価していって,総合評価の結果,こちらにもございますように,日立市の諏訪町が最も評価が高かったということでございますので,日立市の諏訪町を今回決定し,発表させていただきました。

 事業主体としては,エコフロンティアかさまと同様の公共関与ということで,茨城県環境保全事業団を予定しております。

 エコフロンティアかさまでございますが,こちらは国の基準より厳しい環境基準を設置して,環境配慮の取り組み,遮水システム,浸出水の処理などについても非常に優れております。遮水システムでも,遮水シートが破損しても,漏水検知システムが設置してあるので,破損位置の特定が可能であるということなども特徴の一つでございます。エコフロンティアかさまは非常に評価が高い最終処分場であると我々は自負しておりますが,そういうしっかりとした同じような後継をつくっていきたいと考えております。

 今後の予定でございますが,住民説明会を,日立市及び住民の方々のご理解を得られるよう,今後,県としても重ねていきたいと思っております。是非,エコフロンティアかさまの見学などにもお招きをさせていただいて,しっかりと安心・安全の確保ができるということの理解を深めていただくような努力もしていきたいと考えております。

 施設整備に向けた取り組みとして,日立市は,今,環境都市宣言をうたっておりますので,モデル的な施設整備を行うということで,環境都市宣言に沿うような形で,しっかりとした持続可能な循環型社会に貢献できるような施設整備を,日立市と相談しながら,是非進めてまいりたいと考えております。これが1つ目です。

産経(幹事社):では,今の発表内容について,まず質問をさせていただきます。まず幹事社から,今回,このように候補地が選定されたと思うのですが,候補地に住む方へのメッセージというか,言葉というかを,知事からいただいてもよろしいでしょうか。

知事:日立市は私の育ったまちでもありますので,県が責任を持ってしっかりと安心・安全で循環型社会に貢献できるような素晴らしい施設を,是非整備していきたい。日立市,それから,日立市にお住まいの皆様方のご理解を得ながら整備していきたいと思いますので,是非ご理解とご協力をお願いできればと思っていますし,そのための努力は惜しみなく県としても行う予定でございます。

産経(幹事社):ひとまず,幹事社からは以上です。各社さん,質問のある方はお願いいたします。

茨城:住民説明会なのですが,スケジュールとして,いつごろから始めていくとか,決まっていれば教えてください。

知事:住民説明会は今すぐにでも我々としては始める用意がございますので,日立市とよく相談しながら,是非,早い時期に開催したいと考えています。

茨城:重ねてなのですが,日立市に決定したのは,いつ決定されたのでしょうか。

知事:我々の内部では,13日に内々に決定いたしまして,私の方から日立市長にお電話をさせていただいておりまして,その後,14日に宇野副知事から市長に対してもご説明をさせていただいているので,13日に内定を我々の中では決めさせていただきました。

茨城:知事の方から市長などに説明されたということで,市長の方からはどのようなお言葉が返ってきたのでしょうか。

知事:正直,非常に当惑されているというか,すんなりわかりましたという状況ではない。どちらかというとちょっと困ると。日立市としては,今の段階では反対せざるを得ないということで,今後,しっかりと我々はご理解を得るべく,日立市や日立市議会の先生方,それから,住民の皆様方にしっかりと説明を重ねていきたいと思っています。

茨城:ちょっと細かいところの確認をさせていただきたいのですが,専門家を交えた会議の中で,3カ所に絞り込んできたということで,その後,県として1カ所に絞り込むに当たっては,専門家の方々が,同様の観点で,より詳しく調査して,突き詰めて絞ったというような,新たな視点を加えるというよりは,専門家の方々の観点というのを詳しく見ていったという形で絞り込んだということなのでしょうか。

知事:当初から,検討委員会で,国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センター長の大迫先生を初め有識者の方々に入っていただきながら検討を進めておりまして,最終的には専門家の先生方の意見も踏まえて,(県の選定会議において)最終候補地の3カ所の評価をした上で,総合評価の高い日立市諏訪町に決定したということでございます。

茨城:総合評価なので,これと言いにくいのかもしれないですが,この3カ所のうちこの1カ所にした大きな決め手を改めて伺いたいのですが。

知事:全般にわたって非常に評価が高かったということです。丸の数が,他が7つ,6つ,日立市諏訪町が12個ということで,経済性,生活への影響,あるいは自然環境への影響,3カ所の中で様々な視点で非常に評価が高かったという結果を踏まえてのことです。

茨城:最後に,エコフロンティアかさまのほうでも,地元の地域振興事業という形で,県の方も予算を投じて色々な取り組みをされてきたと思うのですが,今回,日立市に整備したいということで,地域振興事業とか,予算規模も含めて,どのようにお考えなのか,教えてください。

知事:施設整備に当たる費用としては,大体200億円ぐらい必要だと我々は見積もっておりますが,それに付随して,日立市,あるいは日立市にある企業とか,様々なところと今後色々話し合いを進めていく中で,地域振興的な対策がさらに必要だということになるかどうか,今後の協議の行方をしっかりと注視する必要があると考えています。現時点では何も決まっておりません。

茨城:ありがとうございます。

毎日:この施設は,稼働期間は約23年間となっているのですが,稼働の開始の時期はどの辺を見通しているのでしょうか。

知事:令和7年度です。

毎日:それと,日立市は今の段階では反対せざるを得ないということなのですが,県として,どういう方法で説明会を進めていくのでしょうか。場合によっては知事が出るようなこともあるのでしょうか。

知事:状況を見ながらですが,必要ということであれば,当然,私が出ていくこともやぶさかではないと考えております。我々としては,ある意味,処分場というのは,受け入れ自治体にとっては,本音を言うと,できれば来てほしくないという典型的な施設になるかと思うのですが,全体として,県の経済を回すためには絶対必要だということは皆さんご理解いただいている。その中で,どういう形で運営していくから安心なのだということの納得感をどう得るかということなのかなと思っています。

 私も,就任直後にエコフロンティアかさまを見学して,非常に感銘を受けたのですが,あれだけの施設,しっかりと環境基準を守った施設を実際に目にしていただくことによってご理解も深まるのではないかなと私は考えております。

TBS:エコフロンティアかさまの方なのですが,こちらは当初の見込みよりも満杯になるような時期が早くなってしまうという試算が出たのでしょうか。

知事:若干予定が早まっています。というのも,台風の廃棄物の受け入れに協力したものですから,その分,今までのスピードよりも若干早めに埋め立てが進んでいるという状況ではあります。

TBS:台風というのは,去年の19号ですか。

知事:そうですね。

TBS:今後,自然災害のがれきというか,そういう廃棄物が出てくる可能性があると思いますが,日立市に選定するにあたり,水害の激しい地域というか,そういう選定の方法とかは今回は試算には入れてはいないのですか。

知事:水害の激しい地域。

TBS:運びやすい地域や,河川から持ってきやすいとか。

知事:交通の運搬上の利便性とかそういうことも当然考えていますし,それから,処分したものの,例えば浸出した水がどう処理されるかということなども様々総合的に検討した上での候補地ということになります。

朝日:令和7年度から約23年間ということでしたが,台風19号の話があったとはいえ,エコフロンティアかさまの満杯になるペースとほぼ同程度で見積もっているかと思うのですが。

知事:そうです。

朝日:今後,候補地の地元を説得する及び世界的な流れを考えると,もう少し産業廃棄物を減らす努力をすべきではないかと思いますが,そのあたりについて何かお考えは現時点であるのでしょうか。

知事:産業廃棄物を減らす努力ですか。

朝日:満杯になるペースをもう少し延ばすことによって今後の負担を減らすという。

知事:リサイクルとか,産業廃棄物にしないで,リユースとか,様々な努力は行ってきているのですが,そうは言っても,次の最終処分場を決定するに当たっては,エコフロンティアかさまの処分のペースが続くであろうと,ちょっと安全サイドで見た方がいいなという風には思っています。

 今後,どういう風に最終処分の産業廃棄物を減らせるかどうかというのは,また一段と技術開発とか,あるいは経済構造の見直しとか,大きな話にもつながってくる話なので,そう簡単にすぐに極端に減らすことは今の状況では難しいのですが,当然そういう努力は是非考えていきたいと思っています。

茨城:先ほど,稼働見込みが令和7年からというお話でしたが,着工と完成の予定はいつになりますでしょうか。

知事:工事開始から完成まで約2年半を見積もっていますので,着工は令和5年度になる予定でございます。

茨城:あと,300メートル以内に住居がないということですが,例えば,1キロメートル以内とかだと何軒ぐらいあるというのはわかりますか。

知事:一番近いところで,450メートルぐらい離れたところに1軒という感じでして,何キロメートル以内に何軒という資料はありますか。

事務局:1キロメートルまで広げた場合に何軒あるというデータはございません。

茨城:あと,事業所が1軒あるということですが,どういった事業所なのですか。

知事:日立セメント関連の事業所です。

茨城:ありがとうございます。

読売:エコフロンティアかさまの方は遮水システムとか浸出水の処理とかハイスペックなものを備えているということなのですが,今回つくる日立の方は,機能としてどんなものを備える予定とか,もし決まっていれば教えてください。

知事:もちろん,遮水システムとか漏水検知システムのようなものは当然こちらも備える予定ですし,また,採石場の跡なので,きちんとした遮水システムもつくり易い環境にあるということで,候補地としては非常に恵まれているところなのではないかなと見ています。

読売:今回,日立で新たにグレードアップするようなものというのは何かあるのでしょうか。

知事:今後の日立市との協議の中で場合によっては出てくる可能性はあると思っています。環境都市ということを掲げていらっしゃるので,今後の日立市との協議次第だと考えています。

読売:ありがとうございます。

産経(幹事社):各社さん,よろしいでしょうか。では,次の発表の方をお願いいたします。

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 軽症者・無症状者の今後の受入れ体制について

知事:それでは,軽症者・無症状者の受け入れ体制でございます。昨日から茨城県はStage2ということで,感染対策の緩和を行ったところでございますが,新規感染者,陽性者も20日間ゼロが続いております。

 実際に,軽症者・無症状者用に用意しました施設,4施設175室あるわけでございますが,もう入所者はゼロとなっておりますので,それに合わせて,今後6月1日以降,施設をある程度縮小していきたいと考えております。5月20日で全員退所して全部空室なのですが,175室押さえておりますが,6月1日よりこれを34室体制に変更いたします。

 ただ,今後の第2波に備えて,新たな施設の確保というのも併せて考えておりますので,いざというときには,すぐその施設の拡充を図れるような体制をとりながら,今の感染が収まっている状況で,軽症者用の宿泊施設の体制を縮小するということを行いますので,ご報告させていただきます。私の方からは,以上です。

産経(幹事社):ありがとうございます。幹事社から何点か質問をさせていただきます。これから拡充していく,また,拡充も考えるというお話でしたが,現時点でどれぐらい,何施設,何部屋とかという目途はついていますか。

知事:現在,大体100室程度の施設とはもう話し合いを進めておりまして,感染の波がまた来る兆候があったら,すぐ対応いただけるような形でお願いをしております。

産経(幹事社):ありがとうございます。ちょっと前の会見で,キープしている部屋数とすぐに使える部屋数で数字に違いがあると言ったのですが,この100室というのはすぐに使えるという認識で良いのですか。

知事:キープしている部屋数とすぐに使える部屋数にギャップがあったのはもう大分前の話で,要するに,人員体制とか,あるいは中のゾーニングの基準等を満たさないとか,そういうことは無くなってきております。当然,100室を場合によっては新たに追加するというものについても,そういう準備をした上での対応をできるように準備しておりますので,見かけの部屋数と実際に使える部屋数が違うという状況はもう生まれないとご認識いただければと思います。

産経(幹事社):ありがとうございます。施設数としては,何施設になるのでしょうか。

知事:4施設から2施設に縮小する予定です。

産経(幹事社):次の100室というのは何施設ぐらいとかってわかりますか。

知事:それは1施設です。

産経(幹事社):今回,縮小をさせたのは,同じ施設だと色々と問題があるからとか,そういう話になるのですか。

知事:いえ,そもそも入所者がゼロになったということで,この施設をキープしていると,それだけで費用がかかってしまいますので,コロナ対策で,今,財政的にもどれだけお金があっても足りないので,なるべくスムーズに,今のこの状況では,ある程度,用意された施設をリリースさせていただいて,34室という形で運営し,また次に兆候が出てきたら,すぐさま追加できるような体制にしておきたいということでございます。

産経(幹事社):ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さん,お願いします。

NHK:6月1日から引き続き2施設残されるということですが,これは公的施設になりますか。民間施設ですか。

知事:公的施設です。

NHK:いずれも公的施設。

知事:はい,公的施設です。

NHK:ありがとうございます。

TBS:今後,第2波が来たときの施設の感染防止のための工夫というのは,第1波の時は事前に時間が無かったので,そういうのは突貫工事になったと思いますが,もし今後,第2波が来る時の事前の猶予時間というのがあると思うのですが,何か工夫というのはありますでしょうか。

知事:猶予時間というか,感染拡大がありそうだとわかったら,1週間ぐらいですぐ準備ができるような体制をできればとっておきたいなとは感じております。ただ,この夏というよりは,この秋からが本格的にリスクが高まる時期ではないかと見ておりますので,当分はこの34室をキープしながら,しっかりと兆候が出てこないかという様子を見ていくということで足りるのではないかなと今は予想しています。

 あと,もう一つ,軽症者の受け入れ施設を縮小する理由の一つが,病床の方も随分空きが出てきているということですので,今は軽症者も含めて病院の方で受け入れられる余裕がもうできてきていますので,その両方を加味して縮小をしておりますが,今後,例えば,病床がどんどん埋まってきたとか,あるいは陽性者が増えてきたという兆候があったら,すかさず軽症者用の施設についてもすぐ拡充できるように準備は怠らないようにしていくつもりでございます。

TBS:軽症者用の施設の部屋ですと,例えば,飛沫感染防止の対策とか,空気清浄機とか,そういう具体的なものは何かあるのでしょうか。

知事:軽症者用の施設は完璧にゾーニングをして,感染者の方が活動される,あるいは寝泊まりされる場所と,サポートされる人たちが動く場所というのを,接触を遮断しながら,感染が広がらないような対策というのは万全にしていくことでやっておりますので,当然それに従っていくと思います。

TBS:ありがとうございます。

読売:これまでに受け入れた中で,運営は県がやっていたと思うのですが,課題とか今後に生かすべきところがありましたら,知事のお考えをお聞かせください。

知事:一つ課題として挙げられるのは,自宅から軽症の方々が施設になかなか移りたがらない人がいるというところの問題点です。そこはまさに説得を重ねながら,施設に移動していただくようお願いをして,移動していただいたわけでございますが,なかなかそういう方々に対して強制力を持って何かできるというわけでもないので,そこの苦労は今後も引き続き残るのかなと思っています。

 それから,軽症者施設の運営に当たっては,民間事業者の方々に大変ご協力をいただきまして,特に,入所をされた方々が,出てくる食事が大変すばらしいと言って,大変なお褒めを施設の方でもいただいたということで,大変評判が良かったということは伺っていますので,そういうご支援をいただけるのはありがたいなと思っております。

読売:先ほどの公的施設というのは,2施設は県有施設のことですか。

知事:県と市です。

読売:県とつくば市。

知事:つくば市です。

読売:新たな100室はどういった施設でしょうか。

知事:民間です。

読売:わかりました。

茨城:今回の4施設,175室というのは,これは最大でこの部屋数を確保したという考え方でよろしかったでしょうか。

知事:最大というか,確保していましたよ。

茨城:175室確保していたということですね。それで,実際に入所されたのは,ピークが34名ということですが,34名に対して,この175室というのは,知事としては,余裕があるというのはどうお考えでしょうか。

知事:ある意味,余裕があるということは良かったかなと。予想以上に感染が広がらなかったということで,ある程度感染を抑え込めたことが一つ。これは良い方だと思うのですが,もう一つは,なかなか軽症者施設に移っていただけない。それは,移れるのだけれども,自宅にいたいとか,あるいは,入院したままで病院にそのまま残りたいという患者さんご本人の意向でなかなか移っていただけないというケースが一つ。

 もう一つは,感染者の方々の家族構成の問題とか,介護が必要だとか,あるいは,重症化しやすい方なので病院に置いておかないとまずいとか,様々な理由で,軽症であるものの軽症者施設を使えないという場合もあって,そういう多岐にわたる理由で,軽症者用の施設を用意したのですが,それほど利用されなかったということなのだと思います。

 これをどう評価するかですが,余裕を持って施設を用意しておくというのは,今後,第2波が来たときにどれだけの感染が広がるかというのは誰も予測できない。当然,最小に抑えようと努力はするのですが,誰も予測できないので,余裕を持って用意しておくことが重要なのかなと思っています。

茨城:わかりました。あと,今後の新たな施設確保についてなのですが,6月から34室まで減らして縮小されて,今後の第2波というときに,当然,機動的にこの増減というのは行っていくのだとは思うのですが,どういったタイミングでまた軽症者受け入れ施設を増やしていくとお考えなのでしょうか。

知事:感染者の拡大の兆候が出たら躊躇無く。ただ,もしそれが無かったとしても,また秋口には受け入れ施設の体制をちょっと拡大しておきたいと思っています。

茨城:ありがとうございます。

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 東海第二発電所の再稼働の賛否を問う県民投票条例請求について

産経(幹事社):各社さん,よろしいでしょうか。それでは,それ以外の質問に移らせていただきます。まず,幹事社から何点か。昨日,原発の県民投票についての署名が提出されたと思うのですが,それに対する知事のご所感と,今後のスキームの2点をお答えしていただいてよろしいでしょうか。

知事:直接請求をされたということで,今,審査中です。正式に受理されたということになれば,法令に則って,私の意見を付した上で県議会に送付したいと思っております。代表3名の方とお会いしましたが,コロナ感染症の広がる中で署名活動をされて,予想以上に署名が集まったということもお話しされていましたので,県民の方々の関心が一定程度高い状況にあるというのは認識しております。

産経(幹事社):それから,今後のスキームもよろしいですか。

知事:今後は粛々と法令に則って私が県議会に送付するという手続きを進めるということだと思います。

産経(幹事社):わかりました。ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さん,お願いいたします。

東京:今の話ですが,署名数が8万6,700筆ぐらいですかね。法定必要数の2倍弱ぐらいだと思うのですが,結構多いということで,関心が一定程度高いということですが,この数字に対する受け止めを改めてというのと,今後の県議会への送付ですが,これは6月の定例会の冒頭で出すという方向でよろしいのかということを確認させてください。

知事:8万という数字を含めて,県民の皆様も相当程度の関心がおありになると私も認識しております。また,直接請求につきましては,法令に基づいて粛々と6月の定例議会に送付する予定でございます。

東京:それから,昨日,代表者の方が,県民の意見を聞いて再稼働の賛否の是非を判断したいと知事が日ごろおっしゃっていると。そのための手段として,県民投票というのは最適な手段だということをおっしゃっていたと思いますが,この考え方についてはどう思いますか。それと,ほかに県民の声を広く聞く手段として,知事が今,想定されていることがあれば教えてください。

知事:県民の意見を聞く方法については,まだ慎重に検討する段階であると私自身は思っています。直接請求については,県議会の先生方のご判断を慎重に見守りたいと思っています。

東京:ありがとうございます。

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 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の解除について

NHK:昨日の会見と被ってしまうところがあるのですが,緊急事態宣言が全国で解除されましたということで,改めて,解除の時期についての知事のお考えはどうだったかということと,あと,東京などへの移動については来月の19日ぐらいまで政府としては引き続き自粛するようにという方針ですが,東京などとの人の往来がすごく多い茨城県として,6月19日という日付けについてはどのように思われるか,お聞かせください。

知事:昨日もお話ししたのですが,昨日,緊急事態宣言が解除されたということ自体は,専門家の皆様の10万人当たり0.5人以下という一定の基準に基づいての判断ということで,適切なのかなと思います。

 ただ,一方で,緊急事態宣言を解除した後,どういう風にして再び感染を防ぎながら経済と両立させるかということについては,私は,外出の自粛とか休業要請とかということではなくて,どう工夫して経済活動と感染防止を両立させていくのかということを考えていくことが非常に我々にとっては重要なのではないかなと思います。外出自粛,休業要請で副作用が大きいものですから,その観点からすると,来月19日まで東京圏への移動が一切認められないとか自粛を要請されるというのは,私にとってはちょっと違和感があるかなと。それは,移動する,しない,当然,不要不急でない通勤の方々,通学の方々は移動せざるを得ないわけですし,一方で経済活動を再開しながら,かつ東京圏の方々は緊急事態宣言が解除されて移動し始めているわけで,県外との行き来だけをそれだけ長期にわたって制限するということの合理性が本当にあるのかどうかというのは,私からすると,もしかしたら違うのではないかなという違和感は覚えています。

NHK:そうしますと,茨城県として,東京などの1都3県との往来については,政府の見解よりももっと早く自粛を解除するということも考えられることでしょうか。

知事:我々としては,このまま感染を抑え込む状況が続けば,Stage1には6月8日に移行することになりますので,6月8日の前の週末の5日には我々としての判断をしていきたいと思いますし,その時の政府の考え方などもあわせて参考にしながら,総合的に判断していきたいと思っています。

茨城:コロナの関係の話なのですが,先ほどの発表事項の話の中でもありましたが,この秋から本格的なリスクが高まる時期ということで,第2波についてちょっと触れていたかと思うのですが,第2波,第3波の予測について,どういったことを基に秋ぐらいとかそういったことをおっしゃられているのかなと思いまして。

知事:インフルエンザの流行と同様に,ウイルス性の感染症が勢いを増す時期というのが秋から冬にかけてということが一般的に言われている。あるいは,コロナに対しても同様に言われていることをある程度踏まえて,その時期にはもっと警戒を高めておかないといけないと判断しているということです。

 それ以前であっても,我々の感染症の状況であるStageの判断基準に基づいて,これは感染症の増える状況になってきているということであれば,当然,躊躇なくそれなりの対応をするということでは考えております。

茨城:あと,段階的に緩和を県の独自の指針に基づいて行われてきているかと思うのですが,ここまでを振り返って,段階的な緩和の効果というか,手応えをお聞かせいただければと思います。

知事:緩和に伴って,まちとか,あるいは,観光施設と言うのでしょうか,海とか様々なところに人が出てきている。あるいは,学校の生徒たちが分散登校で学校に通い始めているという,完全な過去の日常が取り戻せるわけではないですが,社会とか経済が少しずつ動き出しているということでは,緩和できたということは,経済的にも一定の評価をしていただけるのではないかなと思っていますが,今後,慎重に感染者数の状況なども見ながら,一歩一歩,Stage1まで緩和できるように注視を怠らないようにしていきたいと思っています。

茨城:ありがとうございます。

読売:知事も,先日の会見で,県内も休業要請が緩和される中で,飲食店などに出かけてくださいと呼びかけもされていましたが,政府の段階的方針でも,8月1日を目途に観光面の振興なども全面解除される見通しも示されました。知事として,観光面でどういった呼びかけなどを行うおつもりはありますでしょうか。

知事:観光面での呼びかけを行うことも当然準備をしておりますし,追加予算の計上なども検討しているわけですが,県境をまたぐ移動と同じで,観光振興のタイミングを慎重にはかっていきたいと思っています。できれば,8月と言わずに,もうちょっと早い時期からキャンペーンを打っていきたいと思っているのですが,その辺,世の中の状況を見ながら,検討していきたいと思います。

産経(幹事社):各社さん,よろしいでしょうか。それでは,ありがとうございました。

知事:ありがとうございました。

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〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

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