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更新日:2020年7月10日

 

 知事定例記者会見における発言要旨200710

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。 

いばキラ(外部サイトへリンク)

 

茨城版コロナNext(コロナ対策指針)について

※配布資料(PDF:44KB)

台風・豪雨災害への対応について

いばらき地酒バーについて

ふるさと納税について

(作成:報道・広聴課)
令和2年7月10日(金
曜日)
10時30分~11時10分 会見室

 茨城版コロナNext(コロナ対策指針)について

共同(幹事社):幹事社の共同通信です。よろしくお願いします。知事から発表事項があるとのことで,よろしくお願いします。

知事:現在の感染状況を踏まえて,再度,県民の皆様にコロナ感染対策についてお願いがございますので,ご報告いたします。皆様ご存じのとおり,東京都における感染状況が急速に悪化していると認識しております。7月3日から7月9日の都内の1日当たりの経路不明者の陽性者数が50人を超えて52.3名となりました。これは,茨城県の感染対策の判断指標⑥のStage3に該当いたします。したがいまして,引き続きではございますが,東京都への不要不急の移動・滞在については慎重な対応をお願いしたいと思います。

 特に,マスクを外して会食をする機会が伴うようなことを東京都で行うことは,現在,非常に危険な状況になっているのではないかなと推測されます。したがいまして,よくよくご自身の感染リスクを下げるための慎重な対応をお願いしたいと思います。本県のStage自体は,これをもって直ちに変えることはなく,総合的な感染状況としてはStage2の判断を据え置くことといたします。

 こちらのスライドは,県民の皆様への改めてのお願いでございますが,東京都への不要不急の移動・滞在については慎重な対応をお願いします。実質的に,不要不急の東京都への移動については自粛をしてくださいと言っているのに近いようなものでございますが,都内での会食やイベントなどでの感染が県内の陽性者からも理由として判明しておりますので,是非,改めて注意喚起をさせていただきたいと思います。県内におきましても,おおむね70歳代を超えるご高齢の方,基礎疾患をお持ちの方など,重症化リスクの高い方,さらには妊婦の方は,外出について慎重な対応をお願いいたします。それから,繰り返すまでもございませんが,マスクの着用,手洗い,あるいは,ソーシャルディスタンスなどの新しい生活様式の実践は,引き続き,どなたも行っていただきたい。

 それから,業種別ガイドラインを活用した感染防止対策の実施を踏まえた,いばらきアマビエちゃんへの登録を事業者の皆様にお願いしたいと思います。特に,飲食を伴う活動が前提とされる飲食店,スナック,バーなどの夜のお店,それから,ライブハウスなど,マスクを外してお客様が活動するような場所,そういうところにおいては,是非このいばらきアマビエちゃんの活用と,ご来店いただくお客様にメールアドレスの登録を呼びかけていただくようお願いしたいと思います。

 疫学調査や検査へのご協力,これも改めてお願いいたします。プライバシーはしっかりと守らせていただきます。ご家族に対しても,一切,いただいた情報を漏らさない,わからないようにいたしますので,是非,疫学調査にはご協力いただきたいと思います。感染源を推定しながら,幅広く検査を実施していく。これがしっかりとできないと市中感染への広がりを許してしまうことに結果的になりかねません。ここへのご協力は大変重要でございます。感染すること自体,これは誰でもそういうリスクはございますので,それが問題だということは,私は一切ないと思っています。ただ,疫学調査へのご協力は,ご自身のためのみならず,ご家族のため,皆のために,是非ご協力をいただきたいと思います。

 それから,現在,茨城県の感者数,第1波の時に比べて,東京の感染状況に比べて,茨城の感染状況はまだ少ないというような評価もいただいておりますが,これはひとえに,まだクラスターが発生していないということによるものだと考えております。第1波の時は,JAとりでを初め3カ所程度のクラスターが発生したわけでございますが,そういうクラスターが発生した場合に,非常に影響が大きい医療機関,高齢者施設,障害者施設の皆様には最大級の対策の要請を改めてお願いしたいと思います。

 コロナ対策指針,茨城版コロナNextのVer.2のStage2ということでございますが,対策としては,今のところ,大きく変更はないということでございます。感染状況に対する判断指標については,新たに一番下の⑥1日当たりの都内の経路不明陽性者数,こちらがStage2からStage3に移ったということでございます。県内の感染状況,③の1日当たりの陽性者数,それから,⑤の陽性率,こちらがStage2になりました。今現在時点で,既に今日も何人かの新規感染者が出ることが明らかになっております。これは後ほどまた発表させていただきますが,それを踏まえますと,④の陽性者のうち,濃厚接触者以外の数もおそらく今日中にStage2になると見込んでおります。そういう状況で,感染状況は,都内の感染拡大に伴い,茨城県でも着々と感染者数が増える状況下にあるということは否定できないと思います。

 茨城県としては,コロナNext Ver.2でお話をさせていただいたとおり,濃厚接触者であるかどうかにかかわらず,症状があるかどうかにかかわらず,感染の可能性のある人を幅広く徹底的に検査をするという検査手法と,それから,アマビエちゃんに代表されるようなコロナ対策の徹底と,それを利用した方々の把握,それから,感染が起こった時の即時の通報などを通じた個々の対策,ポイントを絞った対策ということで是非乗り切りたい。休業要請や外出自粛などの無差別な網掛け,活動停止ということを避けて,ポイントを絞った形で対応することで乗り切りたいと思っていますので,是非皆様のご理解とご協力をお願いいたします。私の発表は,以上です。

共同(幹事社):ありがとうございます。まず,幹事社の共同通信の方から何点か質問させていただきます。今回の感染拡大なのですが,20~30代,若年層が多いとか,また,夜の街の関係が多いとか,特徴が第1波と違うところもあったりするのかなと思うのですが,そのあたり,知事がどのように分析されていらっしゃるのかということと,今回の感染拡大の特徴をどう分析されているのかということと,県民が特にどういったところに注意したらいいのかという呼びかけを改めてお願いします。

知事:現在,東京都でも説明をしているように,検査に対する体制というのが,茨城県だけではなく,全国的に変わってきていると思います。そういう意味では,検査数を大幅に広げて,ある意味,予防的な意味も含めて,多数の方に検査をしていただいている。その結果として,20代,30代を中心に,これまでだったらおそらく取り逃がしていたであろう人たちの感染が明らかになってきたということだと思います。

 しかし,これは第1波と大きく違っているとは私は思っていなくて,第1波の時は,検査体制が追いついていなかったために,そういう人たちが今までわかっていなかった。その人たちが,ある程度感染が広がってくると,今度は必ず年齢層の高い方々へ,家庭なり,職場なり,様々な場面を通じて広がっていくのは明らかなので,今後,そういうことに備えていく必要がある。当然,第1波と同じように,重症者の方も増えてくることになり得るのではないかなと思います。そういうことも踏まえて,我々としては,二次感染というのをいかに食い止めながら,クラスターになるのを素早く止めていくかということが感染防止のための最も重要なポイントなのかなと思っています。

 その意味でも,感染がわかった場合には,是非,疫学調査に全面的にご協力いただき,我々としては,必ずしも時間をかけて濃厚接触者を探すという形ではなく,一気に可能性のある人たちに検査をしていただいて,一気に陽性者を隔離して,そこで感染を止めてしまうということを是非進めたいと思っていますし,そのための検査体制の拡充もしていきたいと思っています。

 もう一つは,おそらく県内で市中感染は起きていないということは自信を持って申し上げたいと思います。4月の第1波の時もおそらく茨城県内では市中感染は起きなかったと我々は自信を持って言えているのですが,東京都とそこが全く違うところだと思います。過度に茨城県内で行動,あるいは経済活動を萎縮させる必要はございません。皆様一人一人が新しい生活様式などをきちんと守りながら,感染防止対策を意識しながら活動すれば,茨城県の中で感染する可能性は,私はほぼゼロに近いと思っておりますので,県民の皆様には,そういうことを理解していただきながら,正しくコロナウイルスに対して警戒していただきたいと思っています。

共同(幹事社):ありがとうございます。もう1点,今回の感染拡大で,せっかく経済活動を再開してきたところにまた打撃になりかねないような状況だと思うのですが,県内経済への影響がどのようなものになるのか,どのようにお考えか。

知事:県内の活動自体は,全ての休業要請なり外出自粛を解除してから,まだまだ一部なのかもしれませんが,回復してきている部分もあるのではないかなと思います。商店街への人出,あるいは飲食店への人出などでも戻ってきているところもある。まだまだだというところもたくさんありますが,戻ってきているところもある。そういうことで,いい状況にはなってきているとは思います。

 ただ,それに対してちょっと暗い陰を落としているのが東京都の状況ではないかなと思います。東京都については,具体的な対策をとらなければならない事態になっているのかなと思います。そんなに恐れる必要はないと言ったところで何の慰めにもなりませんので,では具体的にどうするのだということをしっかりと考えなければいけない。茨城県と違うところは,市中感染がほぼ広がりつつあるという認識を持たざるを得ない数字でございますので,それをどうやってつぶしていくのかということについては,全く違った対策が必要になってくると思いますので,これはなかなか難しいとは思いますが,今や東京都の対策が日本全国にとっての最も重要なポイントになりつつあると理解しています。

共同(幹事社):1点だけよろしくお願いします。第1波のときの話なのですが,後になって我々も取材で聞いたりするのですが,感染した方が,その地域で村八分のような状態になっているという話がちらほら聞こえてきます。今後また感染者が県内でも増える可能性が大いにある中で,知事として,県民に対して,村八分はあってはならないことだと思うので,呼びかけをお願いします。

知事:全くおっしゃるとおりです。コロナウイルスに感染すること自体に全く非があることではありません。誰だって起こり得る。知らないうちに感染して,知らないうちにうつしてしまうことは誰にでも起きる可能性があります。皆さん,どんなに注意してもその可能性はゼロにはなりませんので,感染した方に対して,心ない対応をとるということは厳に謹んでほしい。

 それから,不安な気持ちはよくわかりますが,不安な気持ちの裏腹で,人を攻撃するのはやめてほしいと思います。こういう感染症対策は誰でも不安ですので,ご自身が強く気持ちを持って,他人には優しくするということがとても重要になると思います。自分の不安を他の人への攻撃に転化するというようなことは人間の品位の問題でもございますので,是非ご自身の行動を振り返って,そういうことのないように気をつけていただければと思います。

共同(幹事社):ありがとうございます。各社さん,お願いします。

朝日:先週の3日の会見の時には,東京都への移動についてのところでは,指標⑥がStage3になった場合は,東京都への不要不急の移動・滞在については自粛をお願いしますという表現をとっておられたと思いますが,今回,慎重な対応というふうに表現を変えられた理由と,これを単純に言葉どおりで見ると,「自粛」よりも「慎重に」の方が若干弱いような気もするのですが,このあたりの見合いというのはどういったことなのでしょうか。

知事:今,県域をまたいだ移動についての国民に対する呼びかけの仕方について,東京都,あるいは埼玉県,あと政府,様々なところでちょっと微妙な解釈のずれ,あるいはやりとりがあることを踏まえて,あえて自粛という言葉を使わずにおいたということでございます。

 でも,移動・滞在についての慎重な対応をお願いするという言葉は,中身的にも自粛とほぼ同じかなと思っていますので,行くなとは言いませんと。行っていただいて結構ですけれども,大変リスクが大きいことも理解した上で,行く場合には,しっかりとご自身でリスクコントロールをしながら行動してくださいということと,そういう状況なので,あまり不要不急の用事であれば,よくよく慎重に考えてみてはいかがでしょうかという意味を踏まえていますので,ほとんど同じではありますが,表現上,移動はだめだというふうに言っているのではないというくらいの違いかなと思います。

朝日:今,知事から話があった,逆に言うと,今,議論が起きているのは,茨城県から東京に行く往来もそうですが,逆に,東京都にとって,東京から出ないでほしいということを言うかどうかというところの話も議論としてありますが,その辺について,首都圏の知事としてはどのように考えていますか。

知事:恐らく,外出を自粛するということと,県境をまたいで移動するなということと本当は同じなのだと思うのです。要するに,全体として,個々の人の状況に関係なく,人間の行動を制約するのは,第1波の時の経験からして,非常に経済的,あるいは社会的な副作用が大きいということも明らかなので,そういうことをせずに,いかに感染対策をしていくかということが重要で,その第三の道をどう示していくかということだと思うのです。

 私が今懸念しているのは,茨城県としては,未知数の部分はかなりありますが,一応,方向性を出して,検査体制と方法の変更,それから,アマビエちゃんに代表されるような個別の店舗なり個別の人に対する対策,情報収集の方策を打ち出してきていますが,今,最も感染状況が深刻な状況にある東京都において,新たな第三の提案がないままにここまで来てしまっているということは,近隣県の知事としては大変不安視をせざるを得ないと感じております。

朝日:とはいえ,東京だけでも,東京から出ないでということをするのは,さすがにそこは難しいというか。

知事:私は,東京都の人に東京都から出るなという権限はないので,それは東京都としてご判断いただく必要があるのですが,私は,一律に東京都の外に出るなという行動自粛ではない方法を打ち出さなければいけない。それは何なのですかという問いに対する答えですよね。それは,行動制限という意味では,東京都の外に出るなと言うのと,東京都の中ででも外出するなと言うのとほぼ同じですので,だから,そこの外出自粛に至るまで放っておくのか,その手前に何か対策を打てるのか,そこが今,最も注目されているところなのではないかなと思っています。

朝日:別件で,アマビエちゃんの話なのですが,7月3日時点では703事業所が登録済みでしたが,1週間たっての登録事業者の伸びはどんな形なのでしょうか。

知事:アマビエちゃんが,現在が2,588事業所で使っていただいておりまして,県民の中で4,044件登録いただいていると理解しております。全然足りません。私も,これから1カ月程度は,ほぼアマビエちゃんの普及のためだけに仕事をしたいぐらいの気持ちでおります。これの普及,それから,利用されることが非常に重要なのかなと理解していますので,あらゆる手を講じて普及に努めたいと思います。場合によっては,条例を使って,義務化するようなことも含めて,どういう方策があるのかということも研究したいと思っています。

朝日:客側からすると,どこのお店でアマビエちゃんがやっているのか,行かないとわからない。誰かから聞かないとわからない。積極的にお店でSNSを通じて出しているところもありますが,そのあたり,もう少し周知させるというか,どこがアマビエちゃんをやっていて,感染対策しているのかというのを示すような必要もあるのかなと感じたりしているのですが,そのあたりについてはどうでしょう。

知事:基本的に100%普及したいと思っているので,どこがやっているかではなくて,どこがやっていないかということがみんなの知りたい情報になるようにしたいと思います。逆に言うと,その対策をしっかりやっていない,あるいはそれをきちんとお客様に対して示すような努力をしていない,登録するためのQRもないというようなところについては,皆さんがそういう情報を入手して,そういうところはやめた方がいいねというような個別な行動自粛に結びつくような状況まで茨城県は持っていければ,かなりの確率で二次感染などを防いでいくことができると思いますので,そこに向けてしっかりと普及をさせていきたいと思います。どこがやっているかという情報を提示するほどまだ進んでいないので,まずはしっかりとアマビエちゃんの採用をお願いしていきたいと思います。

朝日:わかりました。

毎日:今の質問の関連なのですが,アマビエちゃんについてです。今,ご発言で,場合によっては条例化というような話もありましたが,何か基準というか,ここまでにこれぐらい登録されていなかったりとか,利用率が低かった場合には条例化というようなお考えはあるのでしょうか。

知事:いや,具体的にそういう基準を設けているわけではないのですが,私としては,可及的速やかに,本格的に第2波の到来がある前に,ほぼ100%普及する状態に持っていきたいというのが目標です。そのために,様々な方法を試みるわけですが,それぞれの方法について限界もあるでしょうから,その様々な方法を検討するに当たり,例えば,条例化ということも含めて,幅広く可能性を研究したいと思っています。

毎日:こだわっているようですが,条例化については,前向きに検討されているということなのでしょうか。

知事:検討を開始したいと思っています。

毎日:わかりました。ありがとうございます。

TBS:積極的な疫学調査の検査への要請という中で,家族などにもわからないように対応できるということですが,これは,今まで家族などにはできれば知らせたくないというような要望があったりしたのでしょうか。

知事:要するに,典型的な例で言うと,夜の街に行って感染をしたと。家族にはそれを知られたくないというような状況に陥った場合に,典型的に,疫学調査に非協力的になってしまう方がいらっしゃるのです。それは,職場とかご家族に知られるということを怖れているのだと思うのですが,そういうことのないように,しっかりと協力いただけるような環境をつくって,きちんとそれもご理解いただいた上で調査するということを徹底したいと思います。話していただきやすい環境をつくりたいと思っています。

TBS:ありがとうございます。あと,茨城空港では,福岡便が運航を開始したり,神戸,那覇など,これからどんどんまたスカイマークさんの方で運航開始されていくと思いますが,福岡便開始の時に,福岡で感染者が伸び始めていたという不安があったのですが,今のところ,感染者数の増というのはあまり見えてこないので,茨城空港のこれからの積極的な活用について,何か危惧するところがないとか,これからどんどん使ってほしいとか,何か知事からのコメントがありましたらお願いします。

知事:空港も,それから,各航空会社においても,感染対策をしっかりとっていると認識しておりますので,是非,茨城空港を使った国内各地への移動,茨城へのご来訪というのは積極的にお願いできればなと思っております。

NHK:今度,17日からいばらき応援割が始まりますが,いばらき応援割は全国の方が対象になりますが,この状況の中で,ターゲットとして思われるのは,県内ですとか,本当に近くの方なのか,あるいは,東京も含めて幅広く全国から茨城に来ていただきたいのか,知事としてのお考えとしてはどちらになりますか。

知事:特に東京都にお住まいの方に対しては非常に難しい判断ではあるのですが,対象としては,全国の方を対象にしたいと思っています。東京都から来てくれるなとか,あるいは首都圏から来てくれるなということに対して,あまり大きな意味はないのかなと。それより大事なことは,いかに来ていただく方に事前に予防策をとっていただいて,例えば,発熱がないことを確認するとか,様々な予防策をとっていただく。それから,受け入れる側の宿泊施設の方でどういう対策をとるかということの方が重要で,それはどこまで制限しても,感染者が入っていない可能性をゼロにするということはほぼ不可能なので,感染者がいるかもしれないという前提の中で,それぞれお互いにどういう対策をとっていく,その中で観光をどうやって回していくかということの方が私は重要だと理解しています。

NHK:夏場の茨城のレジャーで,今年は海水浴場が軒並み閉まっていますが,観光事業者さんから,何か不安の声ですとか,そういったものは入っていますか。

知事:私の把握している限りでは,海の家など,海水浴場が閉まってしまったことで大きく痛手を受ける方々がたくさんいらっしゃるのですが,なかなか監視員の確保が難しいなど,安全対策がとれないということで,今年はやむを得ないのかなというお声は伺っております。ただ,これを機に,夏の海水浴以外の例えば秋冬の観光メニューとか,そういうことを考えていく,逆にこの苦境を新しいアイデアに結びつけていくという努力が,今,求められているのかなと思っていますので,県としても,そういう観点で,新しい観光振興のメニューを,今回の補正予算などを通じて,しっかりと実施できる体制をつくっていきたいと思っています。

茨城:明日から高校野球の県内の代替大会が始まりますが,野球だけではないと思うのですが,スポーツとか,他にも文化とか,部活動をやっている子,やっていない子もいると思うのですが,そういった子たちに何かメッセージというか,呼びかけを改めてお願いします。

知事:特に,今の高校3年生にとっては最後の成果を示すチャンスというのが思わぬ形で失われてしまったという中で,県の高野連を初め高体連などの各団体それぞれの努力で,競技によっては,県内で行うということも幾つか出てきているわけです。是非,自分たちのこれまでの努力の成果を思いっきり発揮していただきたいと思います。また,残念ながら,自分たちの成果を披露する場に恵まれなかった方々もいらっしゃると思うのですが,そういう方々については,決してそれを悲嘆するだけではなく,この経験を糧として,また次の自分の飛躍を目指して,しっかりとこの経験を生かした形で次のステップに前進していってほしいなと思っています。

茨城:あと一つ,同じ教育関係の話なのですが,学校が再開されて,今,教育現場の方から何か課題のようなものが上がってきているとか,もうすぐ夏休みの期間に入ってくるかと思うのですが,そのあたりで何か課題とかがあれば,教えていただければと思います。

知事:特に,今のところ,大きな課題という形で私の方には情報は入ってきておりません。粛々と,既定路線どおり,夏休みの6週間のうち,例えば,県立では3週間程度を授業に割り当てて,しっかりと学習機会の確保,学習の質の確保をしていきたいと思っていますし,感染対策もしっかりと行いながら,仮に感染が起きた時の対応もしっかりと準備しながら,万全の体制をとっていきたいと思っています。

茨城:ありがとうございます。

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 台風・豪雨災害への対応について

共同(幹事社):他はよろしいですか。発表事項以外の質問に移らせていただきます。まず,幹事社から質問させていただきます。先週から,九州を中心に,豪雨が,また甚大な被害が出ていますが,県内でも,去年,台風19号で大きな被害が出たりしたと思うのですが,今後,また雨が多いシーズンを迎えるに当たって,コロナ対策を含めて,県の準備をどのように進めていらっしゃるかをお聞きかせください。

知事:今般の豪雨で,九州でたくさんの死傷者の方々が出たことに対して,ご冥福及びお悔やみを申し上げたいことと,お見舞いを申し上げたいと思いますが,茨城県でも,いつ,同じように,去年に引き続き豪雨などによる水害が起きてもおかしくないという緊張感を持って,今,準備をしております。台風19号の水害に対する応急復旧というのは全て終了しておりますので,水害に遭う以前の強度までの堤防等の復旧はもう済んだと理解しています。ただ,さらにハードの強化という点で言いますと,これは6年ぐらいかけて行うという前提でございますので,もっと時間がかかるということです。

 一方で,去年と同じ,あるいはそれ以上の水害,豪雨などがやってくる可能性というのは否定できませんので,我々としては,ハザードマップの徹底を,例えば,消防団の方々を通じて,個別に訪問していただいて,認識していただくとか,あるいは,ハザードマップに基づく避難訓練,それから,マイ・タイムラインの作成を進めていくとか,ソフトの対応をしっかりと徹底していきたいと思います。

 特に,今回の熊本の水害を拝見していると,ハザードマップ上で,危険地域とされているところの避難が後手後手に回ってしまったという反省はあるようでございますので,我々としても,その教訓を生かして,ハザードマップ上で,自分たちが住んでいるところが危険なところだとされているということをきちんと認識していただくことを徹底して,そういう地域にお住まいの方々は,警戒レベルがまだ小さい段階でも,予防的に避難の準備,あるいは避難をしていただくというような体制がとれればいいのかなと思っています。

共同(幹事社):避難所でのコロナウイルス対策についてはいかがでしょうか。

知事:こちらについても,県の方でも,ある程度指針を示しながら,各市町村で準備を進めているところでございます。各市町村も,今,温暖化の影響もあって,いつ水害が起こってもおかしくないという状況は理解しておりますし,一昨日も久慈川の水位が警戒水位を超えたりもしていますので,準備を滞りなく万端に行うように,今,それぞれのところで準備を進めていただいていると理解しております。

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 いばらき地酒バーについて

共同(幹事社):もう1件,お願いします。別件なのですが,今月で水戸駅にできた地酒バーが1年を迎えると思うのですが,地酒PR,この1年,県として取り組んでこられたと思うのですが,この1年間の成果をお聞かせいただければと思います。

知事:地酒バー,県にこれだけ豊富な地酒があるということを県民の皆様を初めとして幅広く色々な方々に知っていただくということを狙って,茨城県産のお酒だけを並べる地酒バーを水戸とつくばに県が主導でつくらせていただいて,あとは民間ベースで土浦駅にも新たにできたというふうになっています。

県民の方々の間でも,茨城県の地酒に対する認識は上がってきたのかなという気もしますが,まだまだ努力する余地はあるのかなと思います。特に,県が主導してつくったいばらき地酒バーでいいますと,つくばの方は販売が結構好調なのですが,水戸駅の方は,仕切りがなくて,通行している方々から丸見えだということなども理由として挙げられていて,若干,販売量としては苦戦しているという話もありますので,もっと何か工夫ができないかということで,今,JRの水戸支社などとも相談しながら次の対応を考えているところであります。

 いずれにしても,地酒というのは,その地域を代表する特産品でございます。市場としてはいわゆる競争の激しいレッドオーシャンの市場ではありますが,海外も含めて,茨城の特徴をアピールする商材として,茨城の地酒をこれからもプロモーションしていきたいと思っています。

共同(幹事社):ありがとうございます。各社さん,お願いします。

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 ふるさと納税について

時事:ふるさと納税についてなのですが,先日,大阪府泉佐野市が総務省を相手に,新制度からの除外の取り消しを求めて訴えた訴訟で,泉佐野市の逆転勝訴という判決が出ましたが,その背景は,泉佐野市の行き過ぎた返礼品とかそういった事情があると思うのですが,まず,この判決について,茨城県の首長としてどのように受け止めていらっしゃるかというのをお聞かせ願えますでしょうか。

知事:泉佐野市と総務省の方でいろいろ議論があったと。その結果としてのこの訴訟だというふうに理解はしておりますが,我々として,何らコメントするような立場にもないので,それ自体についてのコメントは差し控えたいと思いますが,一方で,ふるさと納税という仕組み自体については大変有用な制度だなと思いますので,それぞれの地方がお互いに切磋琢磨しながら地方をアピールするという有力なツール,それがまた寄附という形で税収にも反映されるということで,非常に有力なツールなので,これは,ある意味,秩序をある程度保つということは必要なのかもしれませんが,秩序を保ちながら,しっかりと今後も継続していただきたいと思っています。

時事:わかりました。今の話とちょっとかぶるのですが,ふるさと納税という制度そのものは,地方税制の制度という観点で,税金というものは,住民サービスでの受益と負担というようなものがあって成り立っているものだと思うのですが,ふるさと納税に関しては,そういう観点からすると,批判もあると思うのですが,改めて,制度そのものに対しての受け止めをお願いします。

知事:受益と負担と全く切り離されてしまうというのが,税収がどんどん減ってしまう自治体が出てきたり,あるいは,非常に税金を集めてしまう自治体が出てきたりということで問題になったということなのだと思います。

 そういう観点で,受益と負担のある程度の一致を見なければいけないというそのルールをどこまで厳しく守るかということのバランス,それから,自治体が創意工夫しながら,国民全体にアピールして寄附を募るということのバランスなのかなと思います。そのバランスが,ある意味,崩れてしまったことの一つの結果が泉佐野市の訴訟の問題だと思うのですが,今後,泉佐野市も,新しいルールにのっとってふるさと納税に参加するということですので,だんだん制度が固まってくるのではないかなと思っています。

時事:ありがとうございます。

共同(幹事社):他はよろしいでしょうか。ないようですので,以上で終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事:ありがとうございました。

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総務部知事公室報道・広聴課報道

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2118

FAX番号:029-301-6330

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