冬に流行する感染症にご注意ください!
- インフルエンザ
- 感染性胃腸炎
- 伝染性紅斑
インフルエンザ
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで起こる呼吸器感染症で、毎年世界各地で流行がみられます。日本での流行は例年11月から12月頃に始まり、翌年1月から3月頃にピークを迎えることが多いです。
現在、県全体のインフルエンザ定点当たりの患者報告数が増加しています。管内も同様で、学校のインフルエンザ学級閉鎖も発生している状況です。
インフルエンザ流行情報(2024-2025シーズン)/茨城県

インフルエンザと普通の風邪の違いは?
一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くはのどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。
一方インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を、御高齢の方や免疫力の低下している方では二次性の肺炎を伴う等、重症になることがあります。
インフルエンザ一問一答みんなで知って、みんなで注意!/厚生労働省(外部サイトへリンク)

感染性胃腸炎
感染性胃腸炎は、細菌やウイルスなどの病原体による感染症です。ウイルス感染による胃腸炎が多く、毎年秋から冬にかけて流行します。

- 感染経路
原因となる病原体には、ノロウイルス(Norovirus)、ロタウイルス(Rotavirus)などのウイルスのほか、細菌や寄生虫もあります。
感染経路は、病原体が付着した手で口に触れることによる感染(接触感染)、汚染された食品を食べることによる感染(経口感染)があります。
- 症状
病原体によって異なりますが、潜伏期間は1日~3日程度です。
ノロウイルスによる胃腸炎では、主な症状は吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛であり、小児ではおう吐、成人では下痢が多いです。
ロタウイルスによる胃腸炎では、おう吐、下痢、発熱がみられ、乳児ではけいれんを起こすこともあります。
感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。
- 予防
日ごろから、外出後、調理前、食事前、トイレ後などには、必ず液体石けんで手を洗う習慣を身につけ感染を予防しましょう。
また、二次感染を防ぐため、患者のふん便やおう吐物の処理にあたっては、使い捨ての手袋、エプロン及びマスクを着用するなど十分注意をしてください。汚物を処理した後は、液体石けんでしっかり手を洗いましょう。
ノロウイルスを予防しましょう/茨城県
ノロウイルスに注意!!(リーフレット)
吐物の処理方法(リーフレット)
ノロウイルスに関するQ&A/厚生労働省(外部サイトへリンク)
手洗いの方法について(ポスター)
伝染性紅斑(リンゴ病)
伝染性紅斑は、両頬に赤い発疹(紅斑)が出ることから別名「リンゴ病」とも呼ばれており、小児に多い感染症です。
例年冬から初夏にかけて報告数が増加し、幼児期に多くみられますが、乳児や成人でもかかることがあります。
11月に入り首都圏や東北地方を中心に患者が急増しており、2020年1月以来の水準になっています。

- 感染経路
ヒトパルボウイルスB19に感染した人の咳やくしゃみを吸い込むことによって感染する場合(飛沫感染)と、ウイルスのついた手を介して口や鼻などの粘膜から感染する場合(接触感染)があります。
- 症状
約10日~20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がりますが、これらの発しんは1週間程度で消失します。
中には長引いたり、一度消えた発しんが短期間のうちに再び出現したりすることがあります。成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることもありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。
写真1:両側の頬に出現した蝶翼状の発疹

写真2:上肢伸側に出現した発疹

引用:伝染性紅斑とは/国立感染症研究所(外部サイトへリンク)
- 予防
伝染性紅斑を予防するワクチンや薬はありません。
紅斑が出ている時期にはほとんど感染力がないため、かぜ症状のある人はこまめな手洗いや、せきやくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおうなどの咳エチケットを心がけることが大切です。
伝染性紅斑/厚生労働省(外部サイトへリンク)