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更新日:2024年4月25日

水産資源の管理について

水産資源の管理が必要な理由

水産資源は鉱物資源などと違って、繁殖によって増えていく(再生産と呼ぶ)特性を持っています。

したがって、その資源を適切に管理していれば、一定量を永続的に利用することができますが、獲りすぎた場合(乱獲と呼ぶ)は、資源を維持するのに必要な親が確保できず、資源が減ってしまうおそれがあります。

水産資源が減少する理由には生息する環境の影響も大きいですが、将来にわたる水産物の安定供給や漁業経営の安定には、水産資源を利用する私たち人による漁獲の調節や資源の保護などの資源管理の取り組みがとても重要なのです。

資源管理型漁業とは

水産資源の乱獲を防止するため、漁業では、国や県の法令によって、漁船の隻数や漁法、禁漁期間など様々な規則や制限が課せられています(公的規制)。

しかし、水産資源は年によって資源の状況が大きく変わることもあり、法令による規制だけでなく、その時々の状況に応じて漁業者が自ら漁獲を自粛したり、制限をしたりするなど、自主的で柔軟な取り組みが重要となります。

このような公的な規制と自主的な取り組みをあわせた、水産資源を適切に管理しながら行う漁業を資源管理型漁業といいます。

国や県では水産資源の持続的な利用を確保するため、資源管理型漁業を推進しています。

資源管理の方法

資源管理の方法には次のような取り組みがあります。

資源管理の方法

網の目合いを大きくして、小さい魚が網にかかりにくくする。

小さい魚が獲れたら再放流する。

資源管理の効果

魚が成長すれば、1尾あたりの重量が増え、漁獲量も増える。

資源管理の方法

産卵期、産卵場所での漁獲を避ける。

資源管理の効果

産卵数が増えることにより、資源も増える。

資源管理の方法

操業日や操業時間、漁獲量を制限する。

市場価格が安い時期の漁獲量を制限する。

資源管理の効果

漁獲圧が下がり、資源の保全が図られる。

資源管理の方法

ある程度の大きさになるまで人工的に育てた魚を放流する。

資源管理の効果

資源が増えることにより、漁獲量も増える。

資源管理の方法

出漁した全船の漁獲物を一括して販売し、売り上げを一度まとめてから平等に分配する(プール制と呼ぶ)。

資源管理の効果

人より先に、多く獲ろうとすると、乱獲や漁獲物の品質低下だけでなく、設備の過剰投資が行われやすくなる。プール制は漁獲競争の緩和に有効とされており、無駄な競争を排除することで、資源減少や設備投資のコストの増加による経営圧迫を避けることができる。

資源管理を推進するための制度など

資源管理を推進するため、漁業者の自主的な取り組みのほか、法令等に基づく様々な制度が定められています。

TAC制度

漁獲可能量(Total Allowable Catch,TAC)制度の略。マイワシやマサバ、クロマグロなどの一部魚種では、国によって資源の状況に応じて漁獲してよい量が定められ、漁業や県ごとにその量が配分されています。

水産庁ホームページにおけるTAC制度概要(外部サイトへリンク)

漁業調整委員会の指示

漁業調整委員会は水産資源の繁殖保護などに必要な場合は、関係者に対し、採捕の制限や禁止、漁場の使用の制限等を課すことができます。

(例)全長30センチメートル未満のひらめの採捕禁止、はまぐりの採捕数量制限など

茨城海区漁業調整委員会

霞ケ浦北浦海区漁業調整委員会

資源管理協定

公的な規制ではない漁業者の自主的な資源管理の取り組みは、水産資源や漁業の実態に即した管理手法となりやすく、さらに、水産資源を利用する当事者間の合意に基づいていることから、相互監視が効果的に行われ、ルールが遵守されやすいという長所があります。

この取り組みをより効果的なものとするため、令和2年12月の漁業法改正により、国が定める資源管理基本方針及び県が定める「茨城県資源管理方針」に基づいて、漁業者間で決めたルールを盛り込んだ「資源管理協定」を締結し、県の認定を受けられるようになりました。

茨城県の認定を受けた資源管理協定は次のとおりです。

茨城県日立地先における久慈町漁業協同組合の資源管理協定(PDF:174KB)

茨城県大洗地区における釣り漁業の資源管理協定(PDF:157KB)

茨城県における小型機船底びき網漁業(貝まき漁業)の資源管理協定(PDF:150KB)

茨城県におけるさし網漁業(雑魚建網漁業)の資源管理協定(PDF:159KB)

茨城県における小型機船底びき網漁業(板びき網漁業)の資源管理協定(PDF:163KB)

茨城県における機船船びき網漁業の資源管理協定(PDF:158KB)

茨城県におけるくろまぐろに関する釣り漁業の資源管理協定(PDF:159KB)

茨城県霞ケ浦北浦海区における霞ヶ浦漁業協同組合の資源管理協定(PDF:367KB)

茨城県霞ケ浦北浦海区における麻生漁業協同組合の資源管理協定(PDF:362KB)

茨城県霞ケ浦北浦海区におけるきたうら広域漁業協同組合の資源管理協定(PDF:352KB)

茨城県霞ケ浦北浦海区における潮来漁業協同組合の資源管理協定(PDF:347KB)

参考

茨城県資源管理協定審査基準(PDF:101KB)

茨城県資源管理方針

関連サイト

資源管理の部屋:水産庁(maff.go.jp)

我が国周辺の水産資源の現状を知るために(外部サイトへリンク)

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部水産振興課栽培・施設

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-4119

FAX番号:029-301-4129

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