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更新日:2024年2月1日

4.花園・花貫県立自然公園

位置図(JPG:19キロバイト)>>公園計画図(JPG:502KB)

総説

五浦海岸と六角堂

県の北東部の準平原化した山間部及び五浦とその南部の海岸線を公園区域としています。
和尚山、栄蔵室山を中心とする山岳部は、花園渓谷、浄蓮寺渓谷をはじめとする渓谷美、天然記念物アズマシャクナゲとあいまって四季を通じ目を楽しませてくれます。福島県境に近い小川地区には本県で一番自然度の高いブナの原生林がひろがっています。
その南部には大北渓谷、花貫ダム、土獄などがあり、手頃なハイキングコースが整備されていることから行楽客でにぎわいをみせています。さらにその南には巨石で名高い堅破山があります。
海岸部は、奇勝と岡倉天心ゆかりの六角堂がある五浦海岸、白砂青松の美しさを見せる仁井田浜から高戸浜にかけての海岸、日立市のイブキの自生地と鵜の飛来地で知られる伊師浜など多様な長い海岸線はこの公園の特色の一つです。
この地域は、五浦美術研究所、浄蓮寺、花園神社、黒前神社等の文化景観があり国民宿舎「鵜の岬」は広く県民に利用されています。

地形・地質

阿武隈山地南部は里川を境に西は久慈山地、東は多賀山地に分けられ、本公園が位置する多賀山地は、花園川、大北川、花貫川が深い峡谷を作っています。
山地東側は低平な前山山地があり、この丘陵は海岸を造って平潟、五浦、大津で地中に臨み、海岸段丘、海食台、海食洞・海食崖など観察するための格好な教室となっています。またこの付近は、石灰分が残り保存のよいフネガイ、ウミカガミ、マルスダレガイ、ツキガイ等の貝化石がみられるのが特徴です。
花園神社付近は阿武隈変成帯の南部にあたり御斎所、竹貫変成岩類と呼ばれる本県でも最古の岩石が分布しています。御斎所変成岩は緑色片岩が雲母片岩、千枚岩、珪岩などをはさみ産地の東側に分布し、竹貫変成岩は片麻岩、石英片岩、雲母片岩、角閃岩からなり山地の西側に分布しています。

植物

  • 北茨城市の北端で福島県境の小川地区には、100haに及ぶブナの原生林とシラカバの純林が存在しています。この地域は本県では最も自然度の高いので知られています。
  • 常陸太田市の岡見、北茨城市の亀谷地は県内では稀な山地の湿原であり、食虫植物のモウセンゴケの群落があり可れんな花をつけています。またミズゴケ、サワギキョウ、ハンゴンソウ、オタカラコウが生育しています。
  • 日立市の伊師浜海岸北部にある「イブキ樹叢」は天然分布の北限に近いものとして国の天然記念物に指定されています。
  • 五浦の岩礁付近の海藻類は特色あるものとして興味深い所です。

いぶき樹叢

  • 暖流性海藻:ハイミル、ムチモ、ワタモ、サナダグサ、コモングサ、シワヤハズ、イワヒゲ、ショロモク、マルバアマノリ、ニセフサノリ、オサブサ、エツキイワノカワ等
  • 寒流性海藻:マツモ、ウルシグサ、アカバ
  • 北限種:イソモク、ネジモク、オオブサ、ナミノハナ

動物

  • 伊師浜地区南端には「鵜飼」で知られるウミウの渡来地「碁石ヶ浦」があり、この地区はオオワシ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、イソヒヨドリ、ヒメウ、シノリガモ、クロガモ、ウミネコ、カルガモがみられます。
  • 花園・和尚山付近ではムモンアカシジミ、ジョウザンミドリシジミ、アイノミドリシジミ、コキマダラセセリがみられ、高萩市土岳付近ではホシチャバネセセリ、フジミドリシジミ等県内では珍しい種類のチョウ類がみられます。

みどころ

キャンプ場

  • 五浦日本美術院跡:明治39年岡倉天心は、日本美術の再興を図るためここに日本美術院を移しました。天心が思索するために作られた六角堂は、海食海岸とあいまって一幅の絵になっています。
  • 花園神社:坂上田村麿が奥州征伐の際創建したと伝えられ、広い神域はうっそうとした樹そうにおおわれ特に樹齢約500年といわれる杉の巨木「三本杉」と2本の樹齢約600年のコウヤマキ別名天狗槇(樹高30m)は共に県の天然記念物に指定されみごとです。又奥の院、七ツ滝一帯はシャクナゲの群生で有名です。
  • 天竜院:水戸藩徳川家の別荘で院内は老樹に囲まれ別天地を作っています。
  • 浄蓮寺:慈覚大師の開基になり、寺裏の渓流沿いには自然石に刻まれた33観音像がひっそりとたたずんでいます。
  • 花園渓谷:花園川の上流部「弥次郎の滝」付近をいい新緑、紅葉の時期に訪れる人が多く、その奥には自然林にかこまれた猿ヶ城渓谷があり、花園神社奥の院への入口には「七ツ滝」があります。この滝付近には県の天然記念物に指定されているシャクナゲが群生しているのでも有名です。
    この川の下流には多目的ダムの水沼ダムがありその周りには園地が整備され家族づれでにぎわっています。
  • 花貫渓谷:花貫川の上流「海の見えるダム」で有名な花貫ダム付近で憧憬の滝、不動滝、名馬里が渕が見られ土岳へのハイキングコースと合せ利用されています。土岳への入口には園地が整備され車での利用者も多くなっています。
  • 堅割山(十王町):八幡太郎義家が奥州征伐の折、戦勝を祈願し巨石を切りつけ真二つに割ったことから、のちに光圀が名づけた「太刀割石」。なおこの名が山の名になったと伝えられている。この他、胎内石、舟石等の奇石が見られ、山頂には黒前神社がある。

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