ここから本文です。

更新日:2018年3月2日

9.笠間県立自然公園

位置図(JPG:26キロバイト)>>公園計画図(JPG:7,212キロバイト)>>

総説

つつじ公園

鶏足山塊の南端部の仏頂山、富谷山を中心にした地域と、県のほぼ中央部に位置する佐白山、岩谷寺を中心とした地域が公園区域となっています。
国見山から仏頂山、高峯、富士山、富谷山に連なる地域は主として暖帯性の自然植生を中心とした地域で、佐白山を中心とした地域は主に史跡公園となっています。
動物では楞厳寺のヒメハルゼミ(国指定天然記念物)の発生地として名高くその他低山性の昆虫類が豊富に生息しています。
文化景観としては、小山寺(富谷観音)、笠間城跡岩谷寺、楞厳寺があり、佐白山麓公園公園、白鳥の湖、桜川は市町民の憩の場としてそれぞれ季節には大変にぎわっています。
なお公園付近には日本三大稲荷の一つの笠間稲荷、陶芸家の集まっている芸術村があり駅付近からのサイクリングでの見学等が喜ばれています。

地形・地質

笠間盆地を中心に、北東から南西に国見山(標高391.7m)、仏頂山(430.9m)、高峯(519.6m)、富谷山(365m)等の山塊が長く延び、個沼川、水戸線の谷に挟まれて城山(182m)、三峰山(177.8m)等の丘陵が相対しています。
地質は国見山、仏頂山以北および富谷山における古生界と稲田、高峯一帯の火成岩に大別できます。この古生界、鶏足層群と呼ばれ、頁岩、砂岩の互層を主とし、チャートおよび石灰岩を挾んでおり、稲田一帯には大規模な花崗岩体が露出し、この花崗岩が石材として有名な稲田石で、部分的には閃緑岩質のところもあります。

植物

  • 佐白山付近:カシ類の混交林であり、暖地性のヒトツバ、クモラン、カヤラン、オオキジノオ等、特にタカクマヒキオコシは県内で見られるのは珍しいといわれています。
  • 高木層:アカマツ、シクバネガシ、シラカシ、シイ、ヒノキ、スギ
  • 亜高木層:ヤブツバキ、ウリカエデ、サカキ、リョウブ、ネジキ、ウメモドキ
  • 低木層:ヤマツツジ、ヤマハギ、イヌツゲ、ホツツジ、アオキ、マンリョウ
  • 草本層:フユイチゴ、イブキ、チヂミザサ、ベニシダ、ウラジロ、コシダ
  • 仏頂山付近:暖帯林でありムベ、マンリョウ、ツクバネガシ、サカキ、ウラジロ等が多い。特にイズセンリョウ、ヤブニッケイ、キジョラン、キジノオ等県内でも稀なものが多い。
    これらの他岩谷寺付近及び富谷山小山寺境内に暖帯林相を示す自然林が残させています。

動物

佐白山付近は国蝶オオムラサキの発生地であり、これは食樹のエノキを含む植生が保存されているためです。この他エノキを食樹とするヒオドシチョウ、ゴマダラチョウ、テングチョウも見られます。このあたりは、セミの種類も多くハルゼミ、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ヒグラシ等低山性の種がそろっています。また、ハコネサンショウウオが生息していた記録がみられます。

仏頂山近くの片庭八藩神社、楞厳寺には国の天然記念物に指定されているヒメハルゼミの発生地として知られています。その他この辺ではミスジチョウ、クロシジミが見られます。

その他岩谷寺周辺のクモ類オオトリノフンダマシが珍らしく仏頂山周辺にはトンボ類が多種生息しています。

みどころ

楞厳寺小山寺三重の塔

  • 笠間城跡(城跡公園):鎌倉時代以来、明治維新の藩籍奉還まで続いたこの城は、佐白山の天険を巧みに利用した関東地方では珍らしい山城であり、頂上付近にある本丸跡までの間には、数百年を経た老樹が枝を交え合い、興亡の歴史を秘めた苔むした土塁や石垣が古城の面影を今に留めています。
  • 楞厳寺(笠間庭園):ヒメハルゼミで有名なこの寺は、鎌倉時代建造の山門が焼失をまぬがれ当時のおもかげを残しています。切妻造、芽葺きで、貫に花・宝珠・雲形などが彫られ左右不対象なのが特色で対象6年国の指定文化財となっています。
  • 小山寺(桜川市富谷):富谷観音の名で親しまれているこの寺は、富谷山の中腹にあり苔むした石段数百を上りつめると眼界が開け、関東平野一望に収める景勝の地です。明治39年指定の三重の塔をはじめ建造物に文化財が多いので知られています。
  • 月山寺:開創は詳らかでないが、慶長年間には末寺多数をもつ天台宗の寺として近在にきこえた経歴を持ち、国指定文化財「網代笈」をはじめ絵画、彫刻、工芸品に文化財が多く所蔵されています。
  • 桜川:世阿弥の謡曲「桜川」のモデルとして有名なこの川は鏡ヶ池を水源とした国指定の名勝であり、その周辺のサクラは種類が多く、又根本の茎5m以上の大木のものもあり天然記念物に指定されています。
  • 佐白山麓公園:佐白山西麗一帯にあり第2公園とも呼ばれ、20,000株以上のつつじが植えられつつじ祭りで有名なつつじ園とともに近郊の人々に親しまれています。また、この一角には笠間市物産館があり笠間焼の手作りの味が楽しめます。
  • 笠間稲荷:笠間市内中央には日本三代稲荷の一つで宇迦御魂神をまつり五殻豊穣、商売繁盛、招福の神としてその名も高く年200万人が参詣しています。拝殿に向って右側にある樹齢400年の八重の藤は県の天然記念物に指定されています。

前のページ     目次     次のページ

このページに関するお問い合わせ

県民生活環境部環境政策課自然・鳥獣保護管理

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2946

FAX番号:029-301-2948

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

質問:このページは見つけやすかったですか?