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更新日:2026年2月18日

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施設園芸における高温対策について

高温下での気温上昇が問題となるハウスを使用した施設園芸品目では、着果不良、生育不良等が発生し、収量や品質の低下が問題となっています。

施設園芸品目における高温対策としては、①換気、②遮光・遮熱、③冷却があり、各技術が現場では活用されています。

また、今後、更なる気温上昇に備えるために、①~③の複数の高温対策技術に取り組む必要があります。

茨城県では、「施設園芸における高温対策」のチラシを作成しました。本ページでは、チラシの掲載内容について解説しますので、これらの技術を組み合わせて、施設園芸品目の夏季の安定生産に向けて活用ください。

「施設園芸における高温対策」チラシはこちらから(PDF:387KB)

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①換気

ハウス内の換気を行い、施設内の熱を施設外へ放出します。

換気の方法としては、大きく2種類あり、窓換気(自然換気)と強制換気があります。窓換気については、開口面積が大きいほど、換気効率は高まります。また、暖かい空気は上部に溜まることから、ハウス上部で換気した方が換気効率は高まります。

強制換気は、換気扇などを活用し、ハウス外の空気(外気)をハウス内へ取り込む、又は強制的にハウス内の空気を排出する方法です。外気より涼しくなることはありませんが、熱がこもりやすいハウスの空気を動かすことで、気温上昇を抑えることができます。最近では、外気導入専用の資材も販売されている他、冬季向けに設置されている暖房機やダクトを活用した導入事例も増えています。

②遮光・遮熱

ハウスを遮光・遮熱することで、太陽光を遮り、施設内の昇温を抑制します。

遮光資材はその名のとおり、太陽光を物理的に遮断する資材です。作物に応じて、生育に影響が出ない遮光程度の資材を選定します。遮光資材は、ポリエチレン製のネット・カーテン資材として販売されています。

一方、遮熱資材とは、太陽光線のうち、作物の生育に必要な400~700nmの波長域の光線は通しつつ、熱源となる760nm以上の赤外線を選択的に反射、カットする資材です。そのため、作物の生育に影響を与えずに、気温上昇のみ抑制することが期待できます。一般的に、遮熱資材は、遮光資材より高価であることが多く、その分効果も高いとされます。

遮光・遮熱資材は、ハウスの外側と内側のどちらにも張ることができますが、太陽光がハウス内に入りにくいため、ハウスの外側に遮光・遮熱資材を展張した方が、効果が高くなります。しかし、鉄骨ハウスや大型ハウスでは、ハウスの外側に張ることが難しいため、近年、県内でも使用事例が増えているのが塗布剤です。塗布剤は、白色の液剤を所定の濃度で、水に希釈してハウス外部に吹き付けて使用します。動力噴霧器やドローン等を活用して、簡単に塗布することで、遮光・遮熱効果が期待できます。塗布剤にも、遮光用と遮熱用が販売されています。塗布剤は、一定期間経過すると剝がれてくる他、冬場に向けて光を取り入れたい場合は、塗布剤専用の洗浄剤も販売されています。

③冷却

ハウス内部を冷却し、施設内温度を低下させます。

ヒートポンプは、いわゆるエアコンのように外気冷熱源を活用して、ハウス内を冷やすことができます。特に、費用対効果から冷却効果の高い夜間に使用されます。夜間に使用することで、植物の呼吸を抑制することができ、無駄なエネルギー消費を抑えることができ、同化効率の増加が期待できます。

エアコン夜冷は、いちごの育苗ハウスで導入が進んでいる資材です。いちごの育苗ハウスのように、集中して管理できる面積であり、大面積を冷やす必要がない場合には、導入コストも安く、高い費用対効果が見込めます。

細霧冷房は、平均粒径30μm以下の細かい霧を施設内で気化させ、周囲の空気を直接冷やす方法です。粒径30μm以下であれば霧のように噴霧され、作物や管理している人が濡れにくく、病害の発生や作業性の問題も発生しにくいとされます。一方で、霧の発生には細霧用ノズルと高圧ポンプ等が必要になるため、粒径が細かいほど、装置の設置費用が高くなります。ヒートポンプと異なり、蒸発時の冷却効果を活用する細霧冷房は昼間に使用します。特に、高湿度環境が適する作物との相性が良いとされます。

屋根散水とは、ハウスの上部に散水・かん水チューブを設置し、昼間に一定間隔で散水することで、気化熱を利用してハウス上部の温度を低下させる方法です。使用するハウスでは水分が保持されやすいよう遮光ネット等を展張します。昼間に、一定量の水量が必要であり、ハウスの外側に大量の水が落ちることになるため、排水性の良いほ場で実施する必要はありますが、他の冷却技術と比較して、かなり安価で導入できることがメリットです。

このページに関するお問い合わせ

農林水産部農業技術課有機農業・気候変動対策推進室

茨城県水戸市笠原町978-6

電話番号:029-301-3931

FAX番号:029-301-3937

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