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更新日:2024年3月8日

水田への高収益作物導入について

主食用米の需要が毎年減少傾向にある中、水田農業経営の安定を図るため、県では「水田農業高収益化推進計

」(産地振興課ホームページ)を策定し、水田への野菜や果樹等の高収益作物の導入・定着を進めています。

県北管内では、水田を活用し、野菜や果樹、枝物などの導入が進んでいます。水田を活用し、規模拡大に取り組む事例について紹介(順不同)します。

高萩市笹川雄也さん・美奈さん(結農実WORKS(ユノミワークス))

県外から新規参入し、営農を開始したが、周辺には畑がほとんどなかったため、水田を畑として活用。その後も、排水対策等を講じて、生産を安定させ水田での作付けを拡大している。

水田への高収益作物導入

作付面積は114アールで、有機野菜(食用ほおずき、トマト、葉物類等)を栽培している。

導入上の課題

排水対策、畑に比べて地力が低いこと。

導入にあたり実施した対策

明渠や暗渠排水等の設置、高畦による湿害回避、堆肥の施用等による土壌改善。

導入後の作物の生育状況

暗渠や明渠等の排水対策を講じたことにより、排水性が大きく改善し、湿害を受けにくくなった。

yunomi01降雨後の状況収穫時期の食用ほおずき

大子町菊池晋介さん(追分りんご園)

周囲に畑が少なく、以前から平坦な水田を樹園地として活用していた。2019年に自身が就農をしたのを機に規模拡大を図るため、耕作しなくなった水田を畑地化して活用している。

水田への高収益作物導入状況

作付面積は80アール(中山間地域農業基盤整備促進事業活用面積)で、りんご、ももを栽培。

導入上の課題

排水対策、段差のある複数ほ場の整地、鳥獣害対策

導入にあたり実施した対策

中山間地域農業基盤整備促進事業(県北農林事務所土地改良部門ホームページ)を活用し、整地と暗渠排水、防護柵を設置

導入後の作物の生育状況

排水対策を行ったことで、湿害の影響は見られず順調に生育。周辺の水田を活用することで、規模拡大と団地化につながった。

暗渠排水や防護柵を設置したほ場暗渠生育状況の確認

 

常陸太田市佐川良行さん

もともと水稲を作付けしていたが、経営安定のため20年ほど前から枝物を導入。導入当時、畑を借りることができなかったため、耕作していない水田を活用し、作付けを開始。その後も、周辺の耕作しなくなった水田で面積を拡大している。

水田への高収益作物導入状況

作付面積は167アールで、ハナモモ、カキツバタ、ハスを栽培している。

導入上の課題

法面が大きく、草刈りが大変なこと。

導入にあたり実施した対策

特になし

導入作物の作物の生育状況

大雨で水が流入し、一部、影響を受けたほ場があったものの、比較的排水性が良いほ場では湿害の影響を受けず、順調に生育した。

水田を畑地化して栽培しているハナモモ潅水状態で栽培しているハス

常陸太田市近藤良弘さん

有機農業を始めるため常陸太田市里美地区に移住。借りられる畑は少なく、水田での有機野菜の栽培を始めた。その後も水田を中心に作付面積を拡大している。

水田への高収益作物導入状況

作付面積は約150アールで、有機野菜(エダマメ、サトイモなど約30品目)を栽培。

導入上の課題

水田は区画整理されているため使いやすい一方で、地下水位が高く、同じほ場内でも地下水位のバラつきにより生育差が生じやすい。また、畑に比べて地力が低いため、土づくりが必要。

導入にあたり実施した対策

中山間地域農業基盤整備促進事業(県北農林事務所土地改良部門ホームページ)を活用し、暗渠とソーラー電池による用排水調整設備を設置。また、地力を高めるため、堆肥を活用した土づくりを実施。

導入作物の生育状況

暗渠設置による排水対策や土づくりにより、収量は向上している。

ソーラー電池による用排水調整設備冬作主力のエダマメ

このページに関するお問い合わせ

県北農林事務所振興・環境室農業振興課

〒313-0013 茨城県常陸太田市山下町4119常陸太田合同庁舎内

電話番号:0294-80-3300

FAX番号:0294-80-3304

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