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更新日:2025年7月25日

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研究内容 (普通作育種研究室)

 

最近の主な成果

1 水稲品種「ふくまる」、「一番星」の育成

 「ふくまる」は「ひとめぼれ」と同熟期で、品質・食味が良く、大粒で収量性の高い早生品種です。また短桿で倒伏しにくく作りやすいのも特長です。令和元年にはDNAマーカー選抜と戻し交雑育種法により「ふくまる」にイネ縞葉枯病抵抗性遺伝子を導入した同質遺伝子系統「ふくまるSL」(品種登録出願中)を育成しており、新たな「ふくまる」として県内全域で生産されています。

 「一番星」は、「あきたこまち」より成熟期が2日程度早い良食味の極早生品種です。耐冷性に優れ、県南や鹿行の早場米地帯での生産に適しています。また、近年産地で問題となっているイネ縞葉枯病に抵抗性を有しており、県西地域での栽培も増えています。

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 「ふくまる」(左) 「コシヒカリ」(右)

2 「納豆小粒」同質遺伝子系統の育成

 DNAマーカー選抜と戻し交雑育種法により、ダイズシストセンチュウとダイズモザイクウイルスの抵抗性を併せ持つ「納豆小粒」同質遺伝子系統を育成しました。現在、さらに「納豆小粒」の特性に近づけるため、育成を続けています。

 

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「抵抗性同質遺伝子系統」(左) 「納豆小粒」(右)

令和7年度の主要課題の概要

1 特長ある水稲新品種の育成

 需要に応じた米生産に向け、大規模農家の経営向上に寄与する早生~晩生熟期でイネ縞葉枯病抵抗性を有した水稲品種の開発に取り組んでいます。近年は夏季の高温により玄米が白く濁る白未熟粒などの増加により、玄米品質の低下が懸念されています。そこで、令和6年に開発した水稲の高温耐性を効率的に評価する手法や、DNAマーカーを活用して高温に強くなる遺伝子を持つ個体を選抜することで、夏季の高温にも負けない食味の良い品種育成に取り組んでいます。また、新たな需要が見込める輸出や業務用に適する多収品種の育成に取り組んでいます。

2 納豆用大豆品種の育成

 本県大豆栽培面積の約1/3は納豆の原料となる品種「納豆小粒」が作付けされていますが、生産量が少なく、需要に対し慢性的な供給不足となっています。これは生産現場におけるダイズシストセンチュウ等の被害による品質・収量低下がその一因となっています。そこで、DNAマーカー選抜と戻し交雑育種法により「納豆小粒」にダイズシストセンチュウ抵抗性を導入した品種の育成に取り組んでいます。また、極多収の品種や裂皮しにくい品種等の育成にも取り組んでいます。

このページに関するお問い合わせ

農林水産部農業総合センター生物工学研究所 

〒319-0292 茨城県笠間市安居3165-1

電話番号:0299-45-8330

FAX番号:0299-45-8351

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