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更新日:2026年8月4日
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茨城県には、先端技術による未来を切り拓くものづくりをはじめ、地域課題の解決に挑む企業や、茨城ならではの地域資源に新たな価値を生み出す企業など、独自の強みと革新性を兼ね備えた「いま注目すべき企業」が数多く存在します。
そうした企業に焦点を当て、その魅力や挑戦、未来へのビジョンをご紹介します。
【今回ご紹介する企業】
・日本協同企画(株)(筑西市) ・(同)HAS-LAB(土浦市) ・IBATEN ほしいも LABO(水戸市)/
・(株)エムテック(ひたちなか市) ・(株)ユーゴ―(小美玉市)「クリーニング専科」
・(株)長谷川花松園(神栖市) ・八郷留学(石岡市)

日本協同企画株式会社は、プラスチック製品メーカーの株式会社イケックス。(本社:愛知県)と共同で、果実を置くだけでワンタッチ包装できる画期的なフルーツキャップ「イタマーズキャップ」を開発しました。
従来のネット状のフルーツキャップは、果実を振動や衝撃から守るクッション性の高い緩衝材で、一つひとつ広げて果実を包む必要があり、出荷作業に多くの時間と手間を要します。
一方で「イタマーズキャップ」は、果実を置くだけで包装できるため、選果現場の作業時間を大幅に短縮し、作業効率の向上と人手不足の解消に貢献します。
特に人手不足が深刻化する農業の現場では、出荷・包装作業は最も時間を要する工程の一つであり、生産者の大きな負担となっています。
そんな農家の声をもとに開発されたのが、「イタマーズキャップ」です。
2025年10月に千葉県の幕張メッセで開催された国内最大級の農業資材の展示会「農業WEEK」では、注目企業ランキングで第1位に選ばれ、業界関係者から高い注目を集めました。
現在は、イタマーズ式選果機とロボットを連携させたシステムの開発を進めており、将来的には、選別後の果実にロボットが自動でフルーツキャップを装着する省力化・自動化の実現を目指しています。
代表取締役の宮田和男さんは農家出身で、生産者ならではの視点で選果機製造や製品開発に反映してきました。今後も、生産者の負担軽減と安定した農業経営、そして安心で豊かな食生活の実現に貢献できるよう、挑戦を続けていきます。
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【日本協同企画株式会社】 所在地 :筑西市門井1705 |

▲HASCO(ハスコ)
合同会社HAS-LAB(ハスラボ)は、規格外を理由に廃棄されてしまうレンコンを活用した商品開発・販売に取り組んでいます。
2023年7月には、規格外のレンコンを使ったレンコンパウダー「HASKO(ハスコ)」を発売しました。
土浦市はレンコン生産量日本一を誇る一方で、規格外を理由に廃棄されるレンコンの量でも日本一、という問題を抱えています。
同社の協力農家だけでもその廃棄量は年間約10トンにのぼり、こうしたフードロス問題を解決したいという想いから開発されたのが「HASKO」です。
「HASKO」は、食物繊維を豊富に含むレンコンを特殊な低温乾燥で粉末化したもので、小麦粉の代替品として料理やお菓子作りなど、幅広い用途で活用できます。
また、レンコン由来のビタミンCや食物繊維、タンニンなどの栄養素が豊富で、美容やダイエット効果も期待できる次世代のスーパーフードです。
2024年3月には、持続可能な社会の実現に貢献する商品を社会性と商品性の両面で評価する、日本で初めての表彰制度「ソーシャルプロダクツ・アワード2024」にて、「ソーシャルプロダクツ賞」を受賞しました。
「HASKO」は、2026年7月までに累計2947袋を売り上げ、約82トンの規格外のレンコンを有効活用してきました。
今後も規格外レンコンの新たな活用を通じて、フードロス削減と持続可能な農業の実現に貢献していきます。
◀代表社員 浜田 雄大さん
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【合同会社HAS-LAB】 所在地:土浦市桜ケ丘11-16 |

▲同社オリジナルのほしいも乾燥機

▲ほしいもの加工商品「干し芋どらやき」
2022年7月にオープンした「IBATEN ほしいも Lab」は、ほしいも生産者向けに県内初のほしいも研修施設を併設し、専門設備の提案から、ほしいも作りのノウハウ、販売戦略まで、ほしいも作りをトータルサポートする研究所です。
ほしいも製造設備の開発・販売を手掛ける企業ならではの技術力と知見を生かし、生産技術の向上から販路拡大まで一貫して支援する全国でも珍しい拠点として注目されています。
また、ほしいも作り体験や工場見学を通年で実施しているほか、幅広いほしいも商品を取りそろえた店頭販売も行い、ほしいもの魅力を発信しています。
生産量日本一、全国シェア約9割を誇る茨城のほしいも産業を未来へつなげようと、従来は冬季限定の生産が一般的であったほしいもを、専門設備や独自技術の導入により、年間を通じて安定生産できる仕組みを構築しました。
これにより、生産者は天候や季節に左右されにくい経営が可能となり、品質の安定化や収益向上にもつながっています。
さらに、ほしいもを活用した加工商品や夏向けメニューの開発など、新たな需要を創出し、収益向上にもつなげています。
冬の風物詩だったほしいもを“一年中楽しめる商品”へ。最新テクノロジーを活用しながら茨城の特産品に新たな価値を見出し、年間を通じたほしいもの販路開拓に取り組んでいます。
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【IBATEN ほしいも Lab】 所在地 :水戸市住吉町24-11 |

▲「はるか海老」


精密機械部品メーカーの株式会社エムテックは、「紅はるか」のほしいも残渣をエサに育てたオリジナルブランドの養殖エビ「はるか海老」を生産しています。
県内の地域資源を有効活用した世界初の取り組みとして注目を集めています。
製造業の市場規模が年々縮小する中、代表取締役の松木徹さんは、国内需要が高く、冷凍による輸出も容易な「養殖エビ」に着目。
本業で培った精密機械部品の品質管理技術を活かし、自ら独学で養殖技術を習得し、2023年に養殖事業を立ち上げました。
その後、県内で課題となっているほしいも残渣問題を知り、「地域課題の解決につながる養殖ができないか」と考え、ほしいも残渣をエサとして活用する取り組みを始めました。
今年6月に新たな稚エビ入荷を迎え、年末頃から県内の飲食店などで提供される予定です。
「はるか海老」は、甘みや旨みが強く、アミノ酸含有量が一般的な養殖エビの約2倍であることが特長で、飲食店からも高い評価を得ています。
昨年の初出荷量は約3000匹で、今年は2万匹への拡大を目指しており、将来的には海外輸出も見据えています。
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【株式会社エムテック アクア事業部】 所在地 :ひたちなか市津田東2-1-3 |
株式会社ユーゴ―が展開する「クリーニング専科」は、県内を中心に166店舗を展開するクリーニング専門店です。
従来のクリーニング店のイメージを覆す明るい店舗デザインや、来店客参加型のユニークなキャンペーンなど、業界の常識にとらわれない独自のブランディング戦略を展開しています。
また、不要になった衣類を店舗で回収し、自社でクリーニング後、一律200円で販売する「オサガリ専科」といったサステナブル事業にも注力しており、この事業の取り扱いがここ1年で約20%増加しています。
同社が目指すのは、「日本一楽しいクリーニング店」。曜日や時間帯ごとに「ゲッツ!ポーズ」でポイントをプレゼントする企画や、野球ゲーム、けん玉やサイコロゲームなど、思わず参加したくなる来店型イベントを定期的に開催しています。
クリーニング店を“用事があるから行く場所”ではなく、“行くこと自体が楽しい場所”へと変える取り組みは、新規顧客の獲得や来店頻度の向上、顧客とのコミュニケーション強化につながっています。

▲古着リユース事業「オサガリ専科」の仕組み

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【株式会社ユーゴー】 所在地 :小美玉市中延1788 |
神栖市は松の生産量日本一を誇り、全国シェア約70%を誇る一大産地です。
松は古くから防風林としても重宝されるほど丈夫で暑さにも強い植物ですが、松の需要は正月飾り用に集中するため、生産量・需要ともに年々減少しています。
こうした課題に対し、32歳の若き2代目・長谷川聖人さんは、松を一年を通して楽しめる商品へ生まれ変わらせようと、「水引飾り松」を開発。
縁起物である松と水引を組み合わせ、正月飾りにとどまらず玄関や店舗を彩るインテリアとしての新たな活路を見出しました。
2024年7月の販売開始以来、初年度は口コミだけで約80本、2025年には約100本を売り上げるなど反響を呼んでいます。

▲「水引飾り松」 ▲「接木」

同社は1980年から松の生産・販売を手掛けており、初代・長谷川喜一さんが確立した「接木(つぎき)」技術を活かして独自の松づくりを行っています。
葉が短く、色が濃く、まとまりの良い高品質な松は高い評価を受け、北海道から鹿児島まで全国41市場や取引先へ出荷されています。
伝統技術を継承しながら新たな市場を切り拓く2代目の挑戦が、日本一の松産地・神栖市の未来を支えています。
現在は、水引飾り松を起点に商品企画から加工、デザイン、販売までを行う6次産業化を推進。
2026年には「松屋銀座100周年イベント」のショーウィンドウに当社の「※皇壽(こうじゅ)」が採用されるなど、松を生産・出荷するだけでなく、空間や商品全体のデザインまで含めた新たな価値づくりにも挑戦しています。
※「皇壽」とは、当社でしか生産されていないオリジナルブランド「寿松」を「白寿松」と命名し、さらにその上位等級として名付けた最高峰ブランドです。
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【株式会社長谷川花松園】 所在地 :神栖市矢田部3298 |

深刻な過疎化が進む石岡市八郷地区を拠点とする「八郷留学」は、2020年に代表の原部直樹さんが立ち上げた、里山で学ぶ体験型教育プログラムです。主に小学生を対象に、保護者のもとを離れて1~3泊を過ごし、畑仕事や里山散策、地域住民との交流、食事づくりなどを通して、自ら考え、行動する力を育みます。
コンセプトは、「暮らしも遊びも物語も作るのは全部きみだ」。
デジタル化が進み、便利な環境で育つ子どもたちが増える中、あえて自然の中での不便さを受け入れながら多くの挑戦を重ねることで、「生きる力」を育む教育として県内外から注目を集めています。
これまでの参加者数は約1,050人、さらにリピート率は約58%を誇り、中には海外からの参加者もいます。
参加した保護者からは、「気分に左右されがちだった子どもが、周囲に目を向けられるようになった」、「言葉遣いや行動に変化が見られ、子どもが自分の意志で行動するようになった」など、子どもたちの成長を実感する声が寄せられています。
今後は受け入れ体制を拡充し、プログラムの開催回数を増やしていくほか、長期滞在型のプログラムの実施も視野に入れています。
八郷地区を自然教育の拠点として発展させるとともに、地域と子どもたちをつなぐ新たな学びの場づくりを目指しています。
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【八郷留学】 所在地 :石岡市太田300 |
◀代表 原部 直樹さん
都内の大学を卒業後、大手企業に就職。
その後、2020年に地元・石岡市八郷地区へUターンすると、豊かな自然や地域の暮らしが持つ価値を改めて実感しました。
「この環境を次世代につなぎたい」という思いから、体験型教育プログラム「八郷留学」を設立。
教育を通じた地域活性化に取り組んでいます。