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更新日:2025年5月19日
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百日咳は、百日咳菌(Bordetella pertussis)によって起こる急性気道感染症です。母親からの免疫が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、特に生後6カ月未満の乳児では重症化しやすく、まれに死に至ることもある疾患です。
感染症法では2017年までは5類感染症定点把握対象疾患でしたが、2018年から5類感染症全数把握対象疾患となりました。
百日咳に注意しましょう!(一般向けリーフレット)(PDF:545KB)
百日咳の報告数が増加しています(医療機関向けリーフレット)(PDF:795KB)
百日咳の報告数は、2020年以降新型コロナウイルス感染症の影響もあり、減少していましたが、2023年以降は増加に転じています。
茨城県における2025年第19週(5月5日~5月11日)の百日咳の報告は45例あり、2025年の累計報告数は300例と、全数把握対象疾患となった2018年以降最多であった2019年の同時期の報告数を上回っています。また、全国的にも報告数の増加が続いています。
また、近年マクロライド耐性百日咳菌(macrolide-resistant Bordetella pertussis: MRBP)の出現が世界的な問題となっています。国内では、2018年に大阪府と東京都でそれぞれ1例ずつ報告されたのみでしたが、2024年以降はMRBP検出事例の報告が複数あり、茨城県内でもMRBP感染症例が確認されています。
2025年の報告数を年齢群別にみると、10~14歳が154例(51%)と最も多く、次いで5~9歳が58例(19%)、15~19歳が32例(11%)となっており、ワクチンの効果が低下してくるとされる年代を中心に報告があります。
保健所別では、つくば保健所からの報告が79例(26%)と最も多く、次いで潮来保健所が57例(19%)、ひたちなか保健所が51例(17%)となっており、県内全保健所から報告があります。
百日咳の予防には、ワクチン接種が有効です。また、手洗い、マスク着用、咳エチケットなどの基本的な感染対策も重要です。
国立健康危機管理研究機構 百日咳の発生状況について(外部サイトへリンク)
国立健康危機管理研究機構 百日咳 感染症法に基づく医師届出ガイドライン(第三版)(外部サイトへリンク)