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更新日:2022年2月24日

新型コロナウイルス感染症等に係る知事記者会見(2022/2/24)の発表内容

知事からの発表内容

新型コロナウイルス感染症の重症・死亡事例を減らすために 

県内の新型コロナウイルス感染症の重症・死亡事例の現状について

 緊急で発表させていただくことは、新型コロナウイルス対策で追加の現状を踏まえた対応を行うための施策を2つほど行いますので、それについて報告したいと思います。

 まず、現在のオミクロン株の状況でございますが、下げ止まっているという状況もあることはさることながら、感染者数以上に死亡者数が非常に増えてきているということで、月別で見ますと、今月は過去最多を更新しているということでございます。入院中の死亡が40名、自宅療養中が4名ということでございますが、過去では考えられなかったような事例も出てきております。

 こちらで具体例を挙げておりますが、例えば、軽症と判断されて、入院不要だということでございますが、そういう判断をされた方が、自宅で待機して、一晩で急にお亡くなりになってしまっている。特段の異変が全然見られなかったにもかかわらず、という事例でございます。

 もう一つは、入院後も短期間でお亡くなりになってしまう例が出てきているということです。こちらはいずれも基礎疾患のある方でございますが、デルタ株までではなかなか見られなかった、重症化という過程を通じない突然の死亡例というのも増えてきているということでございます。

高齢者へのワクチン接種について

 こういう事態を何とか少しでも防ぐために、課題は2つあるかと分析しております。一つは、高齢者へのワクチン接種です。こちらは、県として、今月中に高齢者についてのワクチン接種8割以上ということを目標に掲げていましたが、各市町村レベルでは当初の計画がなかなか進んでいないところも出てきております。

 一つは、高齢者の方がファイザーの接種を希望するために、予約をなかなかしていただけない、モデルナでのワクチン接種を避けているという事例が多いこと、それから、一旦予約してもキャンセルする方が非常に増えてきているということです。突然のキャンセル、あるいは、当日来ないという方が結構いらっしゃるということで、なかなかワクチン接種が進んでいない。

 また、逆に、ファイザーの接種を先に進めてしまったために、今度はモデルナで接種をしようと思っても、地元の医療機関で体制ができていない。例えば、私のところではファイザーでは接種しますが、モデルナではお断りしますという医療機関などもあって、なかなかうまくモデルナを含めて接種を前倒しで進めることができていない、そういうところが出てきているということでございます。

 これに対して、県として、特別に体制を拡充して、高齢者の方へのワクチン接種をさらに加速させたいと考えています。後ほどご説明しますが、大規模接種会場の臨時運営、それから、県北地域に大規模接種会場の臨時開設、この2つを実施したいと思っています。

経口薬(飲み薬)の処方について

 2つ目の問題は、経口薬の処方です。要するに、デルタ株のように重症化という経過を通じてお亡くなりになるということではなくて、急に突然軽症の方が、あるいは、症状の本当に軽い方が病状が急変するという傾向が出てきておりますので、これを防ぐためには、今、我々が持っている手法としては、ワクチン接種以外は、処方薬を可能な限り、軽症の方においても、高齢者の方には提供するということではないかなと思います。

 オミクロン株に効果があるといわれている薬については、中和抗体薬がもともと抗体カクテルという形で提供されていたわけですが、こちらが全国的に供給不足になっています。したがって、なかなか手に入りづらい。全ての高齢者、軽症の方も含めて、提供する余力がない。そのために、承認された経口薬を中心に提供していきたいと思っています。

 ただし、これも問題があるのです。各医療機関で保有できる経口薬の在庫が最大3人分までという、国が全部一括管理していまして、たくさんの患者が見つかっても、3人を超えたらもう処方できないということになっています。さらに追加の注文をして、それが来るのを待たなければならないという状況になっています。この状況を避けるために、経口薬の早期処方の体制を新たに構築していきたいと思っています。

 それが、発症から5日以内に服用する必要がある経口薬に、院内処方だけではなくて、薬局と提携して、薬局にもっとストックをためてもらって、そこから直接経口薬を配送してもらう。院内では3人分の在庫しか持てませんが、院外の薬局には別に在庫を持てるので、そういう形を連携してつくって、高齢者の方が陽性確認された場合は、症状が軽くても、必ずこういう形で処方できるという体制をつくっていく。

 この大きく分けてワクチンと経口薬の処方の2つの対策をこれから打っていきたいと思っています。

2回目接種から6か月経過した高齢者への接種状況について

 こちらが各市町村別の高齢者への接種状況です。高齢者施設に対する接種は、今月の中旬までにほぼ9割以上が終わらせておりますので、これは高齢者全体ということでございますが、接種率が9割、ほぼ100%に近くいっているところもあれば、まだ33%とか30%、29%、場合によっては7%というところもございます。

 今月末には高齢者の8割の接種を終えると、各自治体とも国に対してそういう確認を出しているわけですが、そういう方針を伝えているにもかかわらず、一部の市町村で進んでいないというのが実情です。私どもとしては非常に危惧しているわけでございます。

県大規模接種による高齢者接種の臨時的支援について

 この対策として、先ほど申し上げた幾つかの理由がございます。モデルナの接種を避けている方がいらっしゃる。あるいは、ファイザーを進めるあまり、モデルナでの接種の体制が整っていない市町村がある。あるいは、キャンセルされてしまう。そういう様々な問題を抱えています。

 しかしながら、事は一刻を争うと我々は考えています。高齢者の方々、オミクロン株が軽症で済むというふうに思わないでいただきたいと思います。いつ、どんな状況で突然症状が重くなって、場合によっては死に至るということもあり得るということがこれまでの経験で分かってきておりますので、可能な限り前倒しで接種をしていただきたい。

 そのための県としての努力として、一つは、大規模接種会場の臨時運営です。2月28日10時半から6時まで、通常、月曜日は定休日ですが、定休日に開設いたします。5会場で約3,000人、対象の市町村はこちらでございます。こちらについては、お住まいの市町村から予約していただいて、県の方で無料のシャトルバスも提供いたしますので、モデルナでのワクチン接種、予約している方も前倒しでさらに予約を改めてし直していただいて、とにかく今月中になるべく接種をしていただくための一つの方法として臨時運営を行います。

 もう一つ、日立市をはじめ、県北の地域で3回目の接種がなかなか進んでいないという状況もございます。そのため、県北地域で臨時の大規模接種会場を設けます。

 日時は、2月26日、27日、28日、3月5日、6日と5日間、10時半から6時まででございますが、常陸太田市の交流センターのパルティホールで大体1日約400人の規模で接種をする体制で行います。

 こちらについては、日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、常陸大宮市、大子町の方を対象に、2回目接種から6か月以上経過された65歳以上の方に接種ができる会場を新たに設けていきたいと思います。これによって、少しでも接種の前倒しを進めていきたいと考えています。

経口薬の患者への早期処方の推進について

 2つ目の対策としての経口薬の提供です。軽症であっても油断できないという今回のオミクロン株の特徴を踏まえて、なるべく高齢者の方には、軽症であっても経口薬を処方するという体制にしていきたいと思います。非常に在庫が限られている厳しい流通の制限がされている中で、我々が考えた対策は、院外処方を使うということでございます。

 1日目、患者の方が医療機関で検査を受けます。検査の結果が出るまでは自宅で静養することになりますので、検査の結果、陽性が出たという時には、医療機関から当事者の方に検査結果の報告をさせていただくとともに、あらかじめ薬局の方に連絡をいただいて、経口薬の発送の準備をしていただく。2日目には薬局から直接経口薬が患者の方に配送されるということでございます。

 この経口薬は、発症してから5日以内に飲まないといけないという縛りがございますので、その制限の中で速やかに経口薬を服用していただいて、万が一の重症化を防ぐことをできるだけ進めていきたいと思っております。

 ということで、ワクチン接種の前倒し、大規模接種会場の臨時開場、あるいは、県北への大規模接種会場の出張施設であるとか、あるいは、経口薬を使った高齢者対策ということを進めることによって、少しでも高齢者の方々の生命や健康を守っていければと思っております。私からの発表は、以上です。

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総務部知事公室報道・広聴課報道

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