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更新日:2023年5月29日
オオムギ,コムギの葉,葉鞘,節,稈,穂に発生する。病原菌は,細菌(バクテリア)の一種で,生育適温は22~24℃である。種子伝染性病害であり,さらに,風雨等で感染が拡大すると考えられている。本菌は乾燥条件に極めて強く,被害ワラでは1年以上,種子では約5か月間生存し,土中での越冬も可能である。暖冬で経過し,植物体に傷害を与える寒波が襲来した後に発生が多い傾向がある。
症状としては,葉鞘の葉脈に沿って黒褐色の長い条斑を生じ,これが葉にまで連続する場合も多い。稈では,節の部分が濃く褐変し,節の上下に黒い条線が伸びて,これより上の部位では生育が劣ったり枯死することもある。また,病徴の進んだ被害茎を引っ張ると容易に抜ける。発病が進むと,稈の基部がくびれて直径0.5~1.0ミリメートルの穴を生じることがある。穂が感染すると,ねじれたり湾曲するものが見られ,多発すると穂焼症状を起こす。
オオムギ斑葉病と葉の症状が似ているが,斑葉病では葉から葉鞘に連続する条斑にならない。また,斑葉病では,進展病斑上にスス状のカビが発生するが,黒節病では発生しないので区別できる。
1.種子消毒を行う。
2.被害株を早期発見して抜き取る。
3.不耕起栽培,早播き,多肥,排水不良を避ける。
4.前年発病した圃場での栽培や,同一圃場での連作を避ける。
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葉~葉鞘に連続した条斑
多発圃場での病徴
出穂後の病徴(稈)
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