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ページ番号:19709
更新日:2015年3月23日
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この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
(作成:広報広聴課)
平成19年11月27日(火曜日)
14時16分~14時47分 庁議室
産経(幹事社):まず初めに,森林・湖沼環境税の関係についてなのですが,パブリックコメントの集計結果がまとまって,76%以上が賛成意見の結果が出た。その一方で,税負担感が増している状況への配慮も必要というような反対意見もあったということなのですが,結果を通して,知事,どのように感じられたかということについてまずお伺いしたいと思います。
知事:約4分の3の方々が賛成,あるいは基本的に賛成といった旨のご意見をいただくことができたわけでありますので,我々としては大変ありがたく感じております。そのほか,森林・林業や,あるいは水環境などの各関係団体からも,環境保全のための施策を強力に推進してほしいという強い要望をいただいているところです。
一方で,現状を見ますと,森林については,地球温暖化防止の面で果たす役割,あるいは,緑の循環システムといいますか,産業として林業をどうやって維持していくかということから,間伐を緊急に実施しなければいけない地域がたくさんあります。また,霞ヶ浦につきましても,今の汚濁状況は,これ以上進行すると大変だということを先日の県民との対話集会(知事と語ろう明日のいばらき)でも強く指摘されたところです。そういった全体的な状況を踏まえまして,今,県議会などと最終的な調整を行っているところでありまして,導入に向けての検討を進めているという段階です。
産経(幹事社):パブリックコメントの結果を踏まえた上で,全体で,ここは若干調整が必要であるとか,ここはこのまま行けるのではないかとか,いろいろ思われる部分はあると思うのですが,そこで特に何か特筆するようなことはございますか。
知事:いろいろな方面から意見をいただきましたが,(税の)使途をはっきりさせてほしいという意見がかなりございます。これまでの施策になし崩しに使うということではなく,森林・湖沼環境税を創設する以上は,それによって効果がはっきり見える形にしてほしいということを強く指摘されておりますので,私どもとしても,その点につきましては,森林関係,あるいは湖沼関係それぞれに最終的な案を調整しているところであります。
産経(幹事社):結果については,大部分が賛成という意思を表明したというふうに感じられていますか。
知事:そうですね。税そのものの趣旨にはほとんどの方にご賛同いただけているのではないかなと思います。ただ,今,所得税から住民税への税源移譲なども行われて,住民税の負担感が重くなっているのではないかということ,あるいは,臨時的な減税が復元されたことなどから,今の時期に新しい税をつくるのはどうかといったようなご意見もいただいておりますが,一方では,先ほど申し上げたような森林や湖沼の状況から見ますと,なるべく早急な対応が求められていると考えておりますので,前向きに導入に向けての検討を進めているところです。
産経(幹事社):今,霞ヶ浦の汚染について若干お話が出ましたが,それに関連して,導水事業の関連で,先日,国交省のほうから,那珂川取水口の実質的な工事進捗というか,着工に向けての具体的な話が発表されましたが,漁協側からかなり強い反発が出ているということを踏まえて,知事としても,全体の工事を早急に進めてもらいたいという申し入れなどされていまして,いろいろと感じられるところはあると思うのですが,今回の着工についてどのように見ていらっしゃいますか。
知事:霞ヶ浦導水事業につきましては,現実的な問題として,これを完成させることを前提に暫定水利権を確保しているところでありまして,それによって,例えば,県の中央広域水道用水供給事業として毎秒0.286トンの許可を取得して,現在でも既に水戸市やひたちなか市などで約70万人に給水をしております。
また,県央広域工業用水道等事業でも毎秒0.420トンの許可を取得して,12の企業に工水を供給しているところでございまして,もし導水事業が中止ということになりますと,これらの水利権が今後確保できなくなってまいります。そういった面で,私どもとしましては,霞ヶ浦導水事業を,水資源の確保という点からも,また,桜川,千波湖,あるいは霞ヶ浦の浄化のためにも実施していかなければいけないのではないかと考えております。
そういった観点から,今,お話にもありましたように,石岡市ほかの霞ヶ浦湖北水質浄化推進協議会や水戸市ほかの県北水資源開発促進協議会などからも強く那珂樋管の早期着工など霞ヶ浦導水事業の促進についての要望を受けているところであります。私どもといたしましても,そういった地元の声,あるいは現実的な暫定水利権の維持などを考えた場合には,導水事業を進めていかなければいけないと思っております。
ただ,地元漁協の同意はまだ得られておりませんので,国では,開かれた形で,迷入防止対策試験を行うため,今回,着工するということであります。外部専門家等による委員会を設置し,よく議論していく,そして,その中で対策の効果が確認されるまでは本格運用も行わないと聞いているところであります。私どもとしましては,地元に対して十分に納得していただけるような形を示しながら進めていっていただきたいと思っています。
産経(幹事社):事業を進める上で,漁協側と国交省側の歩み寄りというのは非常に重要だと思うのですが,先日来も,そういう歩み寄りについて県が後押しできる部分というか,仲立ち的な部分でいろいろと実施されたこともありましたが,取り組みとして,相互の理解というか,歩み寄りを後押しできるような,どのような形があり得るのか,県としてどのような後押しができるのかということについてどのようにお考えでしょうか。
知事:今回の迷入防止対策につきまして,先ほどお話ししましたように,対策の効果が確認されるまでは,この施設の本格運用は行わないということでありますので,これが確認されれば漁協の方々もご理解をいただけるのではないかと思っております。そういった点で十分な理解を得るために,私どもも,特に,日ごろ,漁業面でお付き合いのある農林水産部などが間に入っていって役に立つことがあるのであれば,できるだけ漁協との間に入っていきたいと考えております。
産経(幹事社):食品の偽装,食の安全に関連してご質問させていただきたいのですが,ひたちなか市で,業者が干しいもの賞味期限を書き換えて出荷していたということが報道されましたが,県としては,今,安全に関する基本方針などを定めていろいろ取り組まれてきたところだと思うのですが,率直に,今回の偽装についての感想と,今後また改めて取り組みを強化されるような部分があればお伺いしたいと思います。
知事:食品衛生法上は,食品事業者が,科学的,合理的な根拠に基づいて賞味期限を設定することとされていますが,科学的,合理的な根拠といっても,明確に数字で示せるような形で食品衛生法に規定されていないこともあって,新聞等にも出ておりましたように,もったいないという意識から,もともと保存食品なのだから,まだ食べても害はないのではないかというつもりでリパックしてしまったようであります。ただ,安全かどうかということだけではなくて,国民,県民に安心して食べてもらおうという食品表示制度の趣旨からすれば,今回のような形で賞味期限を書き換えて出荷するというのは大きな問題があるのではないかと思っております。
これによって,賞味期限について消費者に大きな不信感を植えつけてしまうことにもなりますし,一方で,同業者の方などにも風評被害という形で大変な迷惑をかけてしまっているのではないかと思っております。
そういった点で,これから賞味期限をどのように設定すればいいのか,茨城中央ほしいも協同組合等がございますので,そちらとも相談をしていかなければならないと思っております。まずは,組合等に対して,講習会,研修会の開催や,個別指導を通して,衛生管理と食品表示に関する指導を徹底してまいりたいと考えております。
産経(幹事社):次に,高校の授業料関連で,悪質な滞納については督促を含めた法的措置に踏み切るということが発表がされましたが,給食費なども含めて,ある種のモンスターペアレントというか,非常に悪質な事案もあるということで,今後,さらに督促であるとか,そういうことを強化していくようなお考えがあるのか,どのようにごらんになっていますか。
知事:これまでの日本の常識からすれば,子どものための学校の授業料や給食費などについては,何をおいてもまず率先して納めるというのが普通だったような気がするのですが,そういう日本人のすばらしい考え方がだんだん忘れられてきているのかなと思うと大変残念です。いずれにしろ,公平・公正の原則からしても,十分に支払う能力がある人にはきちんと納めていただくことが必要だと思っていますので,法的措置をとることによってどのような結果が出てくるのか,状況を見ながら次の対策を考えていく必要があるのではないかと思っております。今すぐに次の対策ということではなくて,まず,今回このような方針を教育委員会として決定しましたので,この結果を十分に検証した上で、次の対策ということになると思います。
茨城A:建築基準法が改定されまして,全国的に建築確認の手続き遅れだとか,建築着工が激減するという現象が出ているのですが,本県内でのそれに対する対応,あるいは,今後何か対応されるおつもりがあるのか,その辺,今の現状も含めておわかりになれば教えていただきたいと思います。
知事:県内の状況を申し上げますと,木造戸建て住宅等の構造計算を必要としない建物分が9月で前年同月比17%減少に対して,構造計算を必要とする建築物は46.1%減少となっております。構造計算を必要とする建築物の落ち込みが大変目立っているところでございまして,合計いたしまして,全国は前年対比で9月は27.5%減なのですが,本県におきましても25%減ということで,全国とほぼ同じような傾向になっております。
そういう中で,建物をつくる方々の金利負担その他のことも話題になっておりますし,建築確認が遅れることによって好ましくない影響が出始めているわけでありますので,前回の庁議のときに,私のほうから,これに対してどういう対応策がとれるかを十分検討するようにということで,今,新しい対応策を決めて,実施に移そうとしているところであります。
これまで,国のほうでも円滑施行に向けて説明会等を行ってきましたが,本県でも,一般の設計事務所等向けの説明会や相談窓口の設置などを行ってきました。
しかし,こうしたことだけではなかなか思うようにいっておりませんので,一つには,これまでも実施してきているところでありますが,本県独自の施策として,本申請前の事前審査制度を改正建築基準法施行時から実施しています。これは,申請を受け付ける前に相談にのるような形で審査するのですが,審査を正式に受け付けてしまうと,ちょっと変わっていても全部取り替えることになります。事前審査の場合には,そういったことについては十分こちらと協議した上で,具合が悪いところは取り替えて出すということもできますので,これを独自の制度として実施をしているところです。
それから,新たに始めるものとして,今,茨城県建築センターというところに床面積1万平方メートル以下の建物を対象にした構造審査についてはお願いしているところでありますが,ここで適合性判定員の方々を2割程度増員するように協力依頼を行っております。今,28名ですので,これを33名ぐらいまで増員できないかということで,人的な面からの審査体制の強化をお願いしているところであります。
また,もう一つ,床面積1万平方メートルを超える大規模な建築物の構造計算の審査については,現在,(財)日本建築センターと契約をしているところでありますが,できれば12月中にさらに1社を追加指定して円滑化を図っていきたいと思っております。
いずれにしても,それぞれの事業者の経営面への影響,あるいは消費者等への影響と並んで,経済全体への影響も大きくなっていくことが危惧されるところでありますので,私どもとしては,建築確認の円滑化のための対策について積極的に取り組んでいきたいと思っています。
時事:財政制度等審議会の来年度予算の建議の中で,地方側から強まっている交付税の復元というか,増額要求に対して,歳出関係は非常に逆行性を帯びたということが書かれています。各知事から批判の声が出ているようなのですが,知事はかねてから交付税について復元が筋だというようなことをおっしゃっていたと思うのですが,それを踏まえてどのように思われますか。
知事:新聞報道などを見ておりましても,地方は既にぎりぎりの財政運営を強いられているということがよく報じられています。あるいは,先日,政府主催の全国知事会議の際に親しくしている知事さん方と話をしましたが,茨城県も給与カットを実施していますが,ある県ではとりあえず3年間の給与カットをお願いしてきたけれども,それでは済まなくなってしまい,また延長したとか,そういう話ばかりでありました。私は,地方側が無駄な経費を使っているということは絶対ないと思っております。今,急速に財政が厳しくなってきているのは,交付税の一方的な削減,特に平成16年度に2.9兆円削減されてしまったこと,あるいは,3兆円の税源移譲がなされたわけですが,それに伴う経過的な加算措置も極めてわずかにとどまっており,3兆円の32%(9,600億円)が自動的に減っているわけですので,こういったものを復元することは最低限必要だと思っております。
財政制度等審議会はいつでも財務省の代弁者のような立場ですから,その意見はあまり深刻に考えなくてもよいのではないか,むしろ国民の皆さんに地方も随分切り詰めているにもかかわらず,それでもなお厳しくなっているということを理解をしていただく必要があります。そのために国にも働きかける,あるいはマスコミ等にも報じていただくこともたいへん大事であると思っています。
国では,一般の国家公務員の給与をカットしているわけでもありませんので,そういった点では地方のほうがはるかに厳しくなっております。
読売:道路特定財源の暫定税率の延長をめぐって,色々と与野党で攻防が続いていますが,知事ご自身はどうお考えでしょうか。
知事:道路特定財源が地方で余っているなんていうことは一切ありませんし,特に道路に関する直轄事業負担金などもあるわけですから,我々は国で余っているのだったら地方に回してほしい。例えば,3桁国道以外の国道については,維持管理費を地方が45%も負担させられているのですが,そういうものをきちんと国が全部負担すべきです。3桁国道,それから,県道については県が維持管理費を全額負担しているわけですから。そういったことをきちんと筋を通していけば,国の道路特定財源が余ってくるという状況にはないのだろうと思っております。
また,仮に道路特定財源を一般財源化するということになりますと,私は,納税者の意思とは違ってくるのではないかと思っております。今,石油価格が大変に上がってきております。その中で税を下げてほしいという納税者の声は当然強いものがあると思っておりますが,ガソリン税を納めた方々が使う道路の整備に当てるからということで納得をいただいているのだと思います。そういった点で,私は,道路特定財源の一般財源化は一般の国民の方々にはあまり納得してもらえないのではないかと思っております。
産経:エネルギー,原油の価格高騰が県の財政にも若干影響を与えているようですが,何か対策というか,考えられているようなことがあればお伺いしたいのですが。
知事:対策といいましても,職員が使用する車のガソリン代などの問題ですので,県で何かできるというようなものではないと思っております。私どもとしては,日本経済全体を考えた場合に,エネルギー価格がもっと落ち着いてくれるよう,国際社会の中で,国として対処していく必要があるのではないかと思っております。
産経:県としてノーマイカーデーを実施されて,実際,知事もバスで通勤されたこともありますが,そういった取り組みを今後もやっていくお考えですか。
知事:環境面ではそういうことを進めていくことは当然必要だと思います。財政面で定期代を支給したほうがガソリン代より安くなるかということになりますと,それは個々人によって事情が違ってきますので,必ずしも県の財政にとってノーマイカーデーを行ったほうが良いということは言い切れないと思います。
茨城B:高知県で大分若い知事さんが誕生しました。差し当たって何か感想はありますか。
知事:これまで県としていろいろやっていきたいという施策があっても,執行部側と議会側とがなかなかしっくりいかなくて,できなかった面も多分にあったようでありますが,今回はそういう点で(執行部側と議会側とは)大変密接な関係にあるようですので,地域の活性化のために頑張っていただければと思っています。
地理的な条件などもあって,大変厳しい状況にあると思いますが,経済面でいろいろ施策を講じて地域の活性化を図っていくことが強く期待されているのではないかと思っております。
茨城B:年齢についての感想はいかがですか。
知事:少し若いかなという感じはしますが,優秀な方のようでありますので,すぐいろいろなことを勉強されて,やっていかれるのではないかと思います。
茨城B:特に若いから羨ましいとか,まだまだ負けていられるかとか,そういうことはありますか。
知事:それは特別ないですね。僕も初当選は47歳のときだったから,そういう意味では若いからできないというものでもないと思います。