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更新日:2015年3月23日
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この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
(作成:広報広聴課)
平成20年2月25日(月曜日)
11時18分~11時45分 庁議室
共同(幹事社):幹事社の共同通信のほうから3点ほど質問させていただきます。
まず、知事の後方に茨城空港のポスターが張ってあるのですが、4月から体制をさらに強化するということも聞いているのですが、これまでの進展の具合いとこれからの展望について、今現在の所感をお聞かせください。
知事:前々から申し上げておりますように、羽田や成田の発着枠の拡大といったこともあり、航空会社では、内部でいろいろと検討していただいているかどうかは別にしましても、そういった状況については,一切表には言っていただけないような状況でございまして、具体的な進展があったということはありません。
共同(幹事社):あえて厳しい質問なのですが、この空港をつくろうと思った高度成長期のときと、今現在、いろいろ状況が違ってきていて、さらに羽田や成田のことなどもあって、率直に言って、なかなか路線は厳しいというのが感想としてはあるのですが、県としては、今後、来てくれ来てくれというだけではなく、具体的に何をしていけば実際の路線が来るようになるでしょうか。
知事:高度成長期云々という以上に、私は、現在の方が航空需要は増えてきていると思っております。そのために成田や羽田でも発着枠の拡大を行おうとしているわけでありまして、世界的に見ると、今、日本の空港はとても足りない状況にあるのです。当面、成田と羽田の拡張である程度の枠は確保できますが、茨城空港の開港4~5年後には、またそこで間違いなく航空需要に供給が追いつかなくなることが予想されておりますので、私どもとしては、高度成長期に計画したものなのだから考え直すべきだという考えはしておりません。
また、国際的な需要なども踏まえた対応も行っていきたいと考えているところでありまして、我々としては、これからの努力が大変大事な時期なのだろうと思っております。
共同(幹事社):次に、道路特定財源の暫定税率のことなのですが、この前、20日の公聴会でも知事はお話しになっていましたが、それを終えた所感としてはどのようなことなのですか。
知事:一つには、私は、前々から強く感じているのですが、一般財源化ということが今日のある新聞でもかなり大きく載っておりました。これは、例えば、自動車ユーザーの方々に、今、ガソリンなどの使用量に応じて税を負担してもらっているわけですが、これは、とりもなおさず、道路を使っている利用量に応じて負担してもらっていることと同じになるわけです。そういう税金をほかの福祉や医療に回すということについて、自動車ユーザーとしては納得できるのだろうかということがございます。仮に一般財源が不足するのであれば、それは自動車ユーザーだけから求めるのではなく、全体的な負担をどういうふうにしていくかという検討がなされてしかるべきだろうと思っております。そういった点で、一般財源化ということになってくれば、当然、消費税率をどうするかといったことまで絡んでくるのではなかろうかと思っております。
それから、もう一つ、一般財源化して、福祉や医療,教育などに使うということになってまいりますと、道路目的財源は、どちらかというと、1人当たりで見れば地方のほうが多く負担しております。例えば、茨城県の人口1,000人当たりの自動車の保有台数は588台ですが、東京は252台。そして、地方のほうが自動車1台当たりの使用頻度も高いだろうと思いますので、そういった点から見ると、はるかに地方のほうが1人当たりの道路目的財源を負担している。それを、担税力のある大都市周辺の人も含めて、同じような形で福祉や医療や教育などに使ってしまうということになると、貧乏な地方が豊かな大都市の分まで税を負担するという形になっていってしまうのではないかなと思っております。
それと、もう一つ、この前、民主党の関係者のところにお伺いしたときにも感じたのですが、既に今も,地方が道路事業費に一般財源を極めて大きい割合で出している。その部分について直轄事業負担金の廃止とかいろいろなことを言っておられますが、直轄事業の地方負担は、今、全事業を合わせても1兆1,200億円ぐらいです。片一方で、起債分を除いて、都道府県ベースで地方が負担している一般財源だけでも1.7兆円ある。地方への道路目的財源の配分を増やして,そこを当然埋めるべきです。この前、民主党の政調会長の方と話したときには、地方の単独事業は一般財源でやればいいのではないかという話がありました。国の方は道路直轄事業をすべて道路目的財源でやっているわけですから、地方の単独事業も本来は道路目的財源でやれる体制をつくらなければおかしいわけでして、その辺についても、前に要望活動を行ったときには、できるだけ理解してもらえるように説明をしてきたつもりです。
共同(幹事社):最後なのですが、霞ヶ浦導水のことなのですが、先週末に地元の漁協さんの方が訴訟に向けた準備を進めるというようなことをお決めになられて、このままだと訴訟に向けて泥試合ということにもなりかねないと思うのですが、県としては、仲裁も含めて、どんなような対応をとられていこうとお考えでしょうか。
知事:我々としては、前々から、できるだけ話し合いで解決してほしいということは強く期待しているところです。国の方でも、引き続き交渉を継続して、関係漁協の理解が得られるように最大限努力したいと言っていると聞いております。
また、国では、去る2月14日に、魚類の迷入防止対策の効果を検討するために、外部の専門家による委員会を設置しているところでございまして、この中で、迷入対策のほか、霞ヶ浦から送水された場合の影響や、那珂川の流量の低下など河川環境に与える影響なども幅広く検討していくとされておりますので、漁協の方々が心配しているさまざまな事項についても議論をしていってくれるのではないかと期待しているところであります。
我々としては、暫定水利権によって既に取水を開始していること、あるいは、霞ヶ浦や桜川・千波湖の水質浄化など、県にとりましても大変重要な事業であると考えておりますので、できるだけ円滑に事業を進めていっていただけたらと思っております。
NHK:今の霞ヶ浦導水事業の件ですが、従前から話し合いで解決をしたいと言っているようですが、今回、訴訟ということを決めたことによって、ステージが一つ上がったと思うのですが、それに対して、新たにこういう働きかけを県が行うとかいうことは何かお考えでしょうか。
知事:県としてそういうことは現段階では考えておりません。
NHK:ということは、向こうが起こしてくるというのであれば、訴訟もやむなしということでしょうか。
知事:我々としては、国に対して、できるだけ漁協に対する説明を十分に行っていただきたいということを期待しているところです。
NHK:現実としては、それが不十分だからこういった事態になっているというふうに思うのですが。
知事:前々から、我々は、県が間に入ったほうがということは申し上げてきたわけですが、そういったことについて十分に国の理解が得られなかったといいますか、国のほうは自分たちで独自にやるということだったものですから、このような段階まで来たわけであります。我々が今の段階で入っていって、いい結果が得られるということであれば、それは当然入っていきますが、現在の状況を踏まえて検討しなければならないだろうと思っております。
いずれにしても、この事業だけではなく、漁協とはいろいろな関係があるわけでありますし、市町村などからは事業促進についての強い要請も受けております。それぞれの関係者が、自分のできる範囲で少しでもこの事業の円滑化に向けて努力していくことが必要だろうと思っています。
茨城放送:先ほど、茨城空港の関連で、国際需要に対応できるようなことも考えていらっしゃるということをお話になっていたわけなのですが、まず、国際需要というのは旅客なのか貨物なのかというところはどのようにお考えですか。
知事:国際的な需要などにも十分に対応していけるようにということを考えたときに、世界全体として見れば、特にLCC(ローコストキャリア;低コスト航空会社)がかなり飛び始めておりますので、こういった航空会社が茨城空港を利用しやすいようにと考えております。普通ですと航空機は向きを変えるのにトラクターを使うのですが、それを自走式でターンできるようにするとか、あるいは、これまでの空港ターミナルビルは出発フロアが2階で到着フロアは1階という形でできているのが一般的なのですが、これをワンフロアで出発も到着も行えるようにして、これによって、例えば、フロアマネジャーを2人置かなくてはいけないものを1人にすることができるなど、そういった面も含めて、どうすればLCCなどが茨城空港を利用しやすくなるか、いろいろなことをやっていこうと思っています。
茨城放送:国内線を誘致することも大切で、LCCも大切だと思うのですが、空港の性格の位置づけとしては、早く位置づけをしたほうがいろいろと宣伝になるのかなと。例えば、LCCに有利な空港です、とかになるかなと思うのですが、知事としては、空港の方向性を定めるというようなことは現段階では。
知事:LCCに限らず、ローコストについては各航空会社が求めているところでありますので、我々としては、できるだけ経費が安く済む空港であるということは宣伝していきたいと思っています。
朝日:今の点に関連してなのですが、知事として、現段階では、あくまで国内線定期便の誘致をお考えですか。
知事:国際線も含めて、いろいろ活動しています。
朝日:そうすると、空港の性格として、ローコストキャリアをメーンターゲットにしたような形に方向性を転換したという認識なのでしょうか。
知事:ローコストキャリアとは限りませんが、いずれにしても、航空会社は全体として空港利用料が安くつくことを非常に強く希望していますので、それに応えられる空港づくりを目指していきたいと思っています。
朝日:設計の変更を昨年末にされたということなのですが、県のほうから国に協議を持ちかけて変更したのか、あるいは国の側からそういう変更があったのでしょうか。
知事:かなりの確率で,国内線だけではなくて、国際線が入ってくるであろうと考えましたので、変更をしました。
朝日:知事のほうからそれはおっしゃったのですか。
知事:はい。
日本テレビ:原子力防災の話ですが、先日、県防災会議が終わって、複合災害、いわゆる原発震災ともいいますが、具体的に地域防災対策の中に取り入れたわけですが、全国で複合災害というのは新潟が実質的には初めての事案ですが、実際に原子力災害、原子力防災について、いわゆる過去の事故があるのは、茨城県が旧動燃の事故、JCO事故ということなので、茨城県が具体策について、特に災害時要援護者、災害医療については、茨城県が全国自治体に対してリードするというか、バックアップするところが必要だと思うのです。その辺のところの知事のお考えを一言いただけますか。
知事:複合災害というか、地震が発生したときの原子力関係の被害を予想した対策というのは、ある意味で、当然やっておかなければいけなかったわけであります。原子力事故というと、これまで別なことを想定して訓練をやってきました。それを、新潟中越沖地震の例なども踏まえて、各県で具体化に向けた検討が急速に進められているということだろうと思っております。
その中で特に問題になってくるのが、複合災害時には、対応すべき範囲がかなり広域にわたってくるということです。地震ということになれば、例えば(原子力施設から)5キロメートル圏を対象にする、というような話ではなくなってきますので、人手が足りなくなるとかいろいろな問題が出てくると思います。災害時要援護者にどう対応するかについては、そういった面で、地域全体が総力を挙げて対応しなければいけないような課題になってくると思いますので、本県としても、できるだけいい計画をつくって、ほかの県の参考にもなるような計画にしていければと思っています。
日本テレビ:災害医療の部分なのですが、ご存知のように、旧科学技術庁、旧厚生省の間に縦割り行政が現実に今も残っていて、原子力災害は文部科学省、核テロ災害は厚生労働省という役割分担があるのですが、つまり、厚生労働省に災害医療を一本化すべきなのですが、これは国の政治力というか、問題があるのですが、地方自治体で、茨城県がそういう部分でも縦割り行政を変えていくきっかけがあると思うのですが、その辺のところも知事はどうですか。
知事:そういった縦割りにならないように、原子力災害対策については特別な法律がつくられているわけでありますから、それに基づいて国ではしっかりとした対応をしてくれるものと期待しています。県のレベルでは、保健福祉部長と生活環境部長がともに本部員になった対策本部をつくることになっていますので、少なくともそこでしっかりと調整しながら活動していけるよう、計画をしっかりしたものにしていきたいと思っています。
日本テレビ:最後に、災害医療では、茨城県医師会の役割が非常に大きいわけですが、具体的に、これから複合災害について、放射能汚染、被ばくを伴うので、広島、長崎も、これは日本人が持っているトラウマだと思うので、特に医師、看護師の場合、放射線は日常に使うのですが、原子力に限ると、普通の一般人よりも怖いというイメージを持っているのが結構あるのです。
そうすると、その中で、複合災害の場合は、県の医師会、特に医師、看護師の協力が得られないと対応はなかなか難しいのだろう。話し合いは行くのだけれども、具体的な実施マニュアルとなった場合に、これから県の医師会との協力関係は、知事はどのようにお考えですか。
知事:一般的な原子力事故の場合ですと、国立病院機構水戸医療センターなどを二次被ばく医療機関に指定しておりまして、そこに搬送することになっているわけですが、先ほどのお話のように、複合災害時に、もっとたくさんの人に対し、いろいろな形で対応しなければいけないような場合が想定できるとすれば、当然、医師会との協力関係はもっとしっかりしたものにしていかなければいけないと思っています。
県の防災訓練では、地元の医師会の方に必ず参加していただき、トリアージをはじめ、災害時の対応にある程度慣れておいていただくようなことをやっているわけですが、原子力災害、特に複合災害時に、どう対応するかも含めて、これから医師会ともさらに密接な関係をつくれるように努力していきたいと思います。
日本テレビ:全国自治体は、間違いなく、茨城県の対応に一番期待していることは事実だと思うのです。そういう意味では、これから、県民も期待していると思いますので、よろしくお願いいたします。